9月18日放送のチコちゃんに叱られる!で
なぜ数学を勉強する?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!なぜ数学を勉強する?
なぜ数学を勉強する?
答えは、論理的な思考が身につくから
詳しく教えてくださるのは
数理物理学を研究する
東京・文京区 東京大学 先端科学技術研究センター 教授
西成 活裕 先生(にしなり かつひろ )
- まず みなさん 数学を勉強する前に小学校で習うのは何ですか?
- 番組D「算数です」
- 西成先生「はい 算数ですよね」
- なんで名前が変わると思いますか?
- 番組D「名前が変わったほうが新鮮だから」
- 西成先生「え~違います」
- 数学と算数で名前が変わるのは 学ぶ目的が違うからなんです。
- 数学を学ぶ本来の目的は 論理的な思考を身につけるためなんです。
- 小学校で習う算数は 主に日常生活でも よく使う 足し算や引き算などの計算力を養うもの。
- 一方の数学は 問題を整理して答えを導くことで論理的な思考が身に付くものだと西成先生は言います。
- 論理的思考とは 要するに道筋を立てて考えることです。
- 番組D「ちょっとピンとこないんですが」
- 日常生活で数学は使わないから 学ぶだけ無駄っていう方も多いんですが…
- 実は 数学で身につけた論理的思考を 私たちは何気ない日頃の暮らしで使っているんですよ。
- たとえば…
- 皆さん こんな経験ありませんか?
- たかし君が お母さんから お小遣い1,000円をもらって嬉しくなって500円のマンガを買ったんですね。
- まだ お金も余ってるし お菓子も買いたいなと思ったら1個50円でした。
- さあ 何個お菓子をかえますか?
- 番組D「500円のマンガと…50円の駄菓子で10個買えます」
- 西成先生「そうですね 正解です」
- これを論理的に整理して数式にしたのが 中学校1年生で習った1次方程式です。
- 1次方程式
- 1,000=500+50(何個か)
- 1000円で500円のマンガと50円のお菓子を何個か買った たかし君。
- この何個かの部分をXの文字に置き換えると…
- 1,000=500+50 X
- 1次方程式になります。
- 1次方程式とは…
- 求めたい答えを「X」として その関係性を式に表したもの。
- 先ほどの場合 お菓子の数=Xは
- 計算して
- 1,000=500+50 X
- X=10
- 10個と求めることができるのです。
- 方程式というのは 今「わかっている」ことは何か?
- 「わかっていない」ことは何か?をハッキリさせ整理する力がつくんです。
- 実はみなさん こういうことを 無意識のうちにできているんです。
- これ 数学をまなばないとできませんよ。
- 番組Dが先生に…
- 「こういうことですかねぇ? もし親父が亡くなって… 200万円の遺産相続をした場合 母親が100万円もっていきますよね うち3人兄弟なんですよ だから33万円ずつ分けたら あと1万円残りますよね? これどうしたらいいですかね?」
- 西成先生「話し合ってください」
- 続いては…
- 因数分解って習いましたよね?
- これも 無意識のうちに日常生活でやってるんですよ。
- 例えば みなさん カレーを作りますよね。
- もしも何も考えずに カレーを作ったら…
- まず 玉ねぎを切って → 鍋で炒めますよね。
- そして 野菜を切って → 炒めますよね。
- そのあと お肉を切って → 炒めますね。
- 番組D「切って → 炒めて 切って → 炒めて 本当に面倒くさいですね」
- 西成先生「そうなんですね」
- まな板も毎回洗わないといけないし…
- だから みなさん最初に 玉ねぎ 野菜 お肉を まとめて切ってしまうと思うんですね。
- 実はこれ 因数分解 なんです。
- 番組D「えー!」
- カレーは 玉ねぎ や 野菜 肉を それぞれ別に切ると面倒くさい。
- これを式に当てはめると…
- カレー=切った玉ねぎ+切った野菜+切った肉
- これを まとめて1回に切れば…
- カレー=切った(玉ねぎ+野菜+肉)
- 無駄な作業が減ります。
- これ実は因数分解。
- 因数分解は 足し算 や 引き算 の式の中で同じ物を集めて 掛け算の形にスッキリ変えること。
- 例えば…
- 100=2X+2Yー2Z を 100=2(X+Y-Z)
- 因数分解を学ぶことで 同じような作業をまとめる力がつき効率よく仕事をすることができるのです。
- みなさんも これ できていますよね。
- 番組Dが先生に…
- 「こういうことですかねぇ? 彼女がいるとして 毎回デートでご飯をおごって 毎回プレゼントをしてます 月に4回くらい でも彼女がデートは頻繁にしなくてもいいから お金をちょうだいって言ったら これはなんでしょうね?」
- 西成先生「それ 本当に彼女ですか?」
- 私たちが中学・高校と6年間かけて習う数学。
- 方程式や因数分解 更には微分 積分など 言葉以上に 内容を思い出せない あの公式ですが…
- 数学をサボリ 論理的な思考が育たなかったら どうなってしまうのでしょうか?
- 聞いてる方がわからなくなくくらい グチャグチャな話をする 大人になるんじゃないかと思いますね。
- 自分の言ってることが相手に伝わらないっていうことが起きてしまうんじゃないか。
- 例えば…
- 以前 チコちゃんに叱られるで「なんで砂漠はできるの?」という質問がありました。
- 岡村さんの答えは…
- 「そもそも 地球 地球の姿じゃない? 海以外の 海と水と砂しかないねん その砂が あの~ ちょっと 何かの拍子に 固まってしまった もともと地球は 砂でできてんねん そんなことあるかい?」
- こうならないためにも 数学を学んで論理的な思考を身につけた方がいいです。
- 番組D「どうもありがとうございました」
- 西成先生「サイン コサイン タンジェント サイン コサイン タンジェント…」
- 番組D「なんだっけ その言葉 どこかで聞いたことあるような…」
- サイン コサイン タンジェントは…
- 三角形の比率を表したものなんです。
- これも実は私たちの生活で役に立ってます。
- サイン コサイン タンジェントは 直角三角形の辺の比率を表したもの。
- 図のように直角を右下に置いた場合 aとcの比率をサイン。
- bとcの比率をコサイン。
- aとbの比率をタンジェントと それぞれの名前を付けたものです。
- サイン コサイン タンジェントを使うことで 例えば…
- あなたの身長を直接測らなくても調べることができます。
- 床に定規を置いて定規の先と頭の先の重なるところを見つけます。
- 先っぽが重なったからなんだと言うのでしょうか?
- 直角三角形の情事の長さはbが12cmとaが7cm。
- その定規と番組Dの頭が重なる距離は2m88cmありました。
- それを公式当てはめると…
- tanθ=7÷12
- X=288×(7÷12)
- X=168cm
- 番組Dの身長は168cmと求めらられます。
- 番組D「そうです でも普通に身長を測ればいいんじゃないですかね?」
- 西成先生「そりゃそうなんですけど もしも富士山とか東京タワーだったらなかなか測るの大変ですよね」
- 確かに 富士山の高さを定規や巻き尺で直接測るのは無理です。
- 地面の富士山までの距離ははかれますから…
- その距離から高さ出すということが 三角比を使うとできるんですね。
- 富士山の高さを求めるには まず山頂と直角三角形の定規の先が重なる場所を探し…
- その場所と富士山との直線距離を地図上で測ります。
- そして 測った距離に直角三角形の比率を当てはめて計算すると…
- 富士山の高さを求めることができるのです。
- 番組D「これを使っていけば 人と人との心の距離も測れるかもしれませんね」
- 西成先生「まぁ それはちょっと難しいかもしれませんねが 今回の取材を通して 私とあなたの心の距離は少し短くなったかもしれません」
- 番組Dが感動して西成先生に握手をしようとしたら…
- 西成先生「ソーシャルディスタンス ! 2メートル」
- ちなみに監修の西成先生は 以前 数学好きで有名なビートたけしさんんと対談なさったそうなんですけど。
- たけしさんは 映画の撮影現場で 因数分解を使っているそうです。
- 例えば 撮影を効率よくするために 同じロケーションとか同じセットでできるシーンを…
- まとめて撮影するという方法をつかんんだけど たけしさんは「これが因数分解だ」とおっしゃっていたそうです。
- 岡村さんからのプチ情報
- たけしさんは 「監督もう一回 ちょっと今の失敗したんで もう一回やらして欲しいんだけど」という人を 直ぐに殺してしまうんですってね。
- たけしさんいわく「俺がオッケー つってんのにガチャガチャいってるからさぁ そういうヤツは直ぐ殺してやるんだよ」
- それも因数分解なのかなぁ。
- チコちゃん「それはね たぶん約分でしょうね」
チコちゃんに叱られる!なぜ数学を勉強する? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!なぜ数学を勉強する?
について情報発信させていただきました。