9月2日放送のチコちゃんに叱られる!で
裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?
裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?
答えは、足の速い若手弁護士
詳しく教えてくださるのは
弁護士 東京大学法科大学院 客員教授
水口 洋介 先生(みなぐち ようすけ)
- TVや新聞でよく見る判決の勝訴や無罪と書かれた あの紙は 弁護士の間では「はた」と呼んだり「びろーん」と呼んだりしています。
- 番組D「びろーんですか?」
- 水口先生「はい! びろーんと出すでしょ?だからです。」
- 「びろーん」と呼ばれる紙は裁判の関係者や報道陣などに判決内容をいち早く伝えるために出されるもの。
- 公害問題や人権問題など世間の注目度の高い裁判で出されることが多いと言われています。
- 裁判の結果を多くの人に伝える花形の「びろーん」
- 今回 番組は2020年に初めて「びろーん」を出した弁護士の取材に成功。
- その弁護士は 加部 歩人 弁護士(かべ あると・28歳)
- 加部さん「僕は初めてびろーんを出したのは弁護士2年目になりたてのころで2020年ニュースになった大きな裁判でした」
- 初めて「びろーん」を出したときの緊張と葛藤の舞台裏に迫った。
- 「NHコスペシャル ドキュメント裁判 びろーんへの道」が始まりました。
- 判決日まで残り2か月前と迫ったこの日 担当の弁護士たちが集まった。
- 議題は判決内容を伝える「びろーん」の文言。
- 弁護士になって2年目の加部 歩人も参加していた。
- 加部さん「一番若手でしたし 私が弁護士になる前からやってた事件で基本的には先輩やベテランの意見を聞いている という感じでした 正直 はい」
- 実は「びろーん」には色々な言葉がある。
- 例えば 勝訴1つとっても「一部勝訴」「全面勝訴」「逆転勝訴」など判決内容によって使われる言葉は様々。
- 加部さん「びろーんって たかが知らせるものっていうふうに思われるかもしれないですけど どういう内容を出すかっていうのは いろんな事を考えなきゃいけないので みんな真剣に議論が白熱する そういった感じですね」
- どの判決なら どの「びろーん」を出すのか…
- 原告が納得いく「びろーん」を考えるため会議は長時間に及ぶ。
- 3回目の会議。
- この7種類に決まった。
- 一部勝訴
- 勝訴
- 不当判決
- 慰謝料を増額
- 救済範囲拡大
- 悪質性を認定
- 実態を理解せず
- ベテラン弁護士から「今回のびろーんを出すのは加部くんにお願いしたいと思います」と言われました。
- 加部さん「えっ!僕ですか?」
- 加部さん「本当に僕でいいのか?と思いました 目立つ役割なんで こんな下っ端で若手でいいのかなぁと」
- 加部が選ばれた訳。
- それは「びろーん」の歴史を遡ると見えてきた。
- 1963(昭和38)年 最高裁の判決。
- 当時「びろーん」は報道陣によって裁判所の窓から出されていた。
- 当時は裁判所の敷地の中で出していました。
- しかし1968(昭和43)年に秩序維持のため裁判所の敷地内で「びろーん」を出すことが禁止されてしまいました。
- 裁判所では報道陣が出す「びろーん」をはじめ 色々な人がビラや看板などを出している状況。
- 中には 裁判そのものに抗議をする言葉もあり公平な裁判ができなくなると考えた裁判所は敷地内で「びろーん」を出すことを禁止した。
- しかし これでは判決内容を早く伝えられない。
- 報道陣に代わって弁護士が裁判所の中から走って「びろーん」を出し続けた。
- そのため裁判所の職員や警備員の人に止められないよう 警備員をかわす為に足の速い弁護士が選ばれました。
- 風紀を守りたい裁判所と早く伝えたい弁護士の葛藤の歴史があった。
- 番組D「今でも弁護士は警備員をかわすために走っているんですか?」
- 水口先生「今は裁判所内でびろーんを出すことはもうありません それでも外で待っている原告や報道陣の方に一刻も早く結果を伝えたいという気持ちで足の速い若手を選ぶことになっているんです」
- 迎えた判決日。
- 加部は 練習していた。
- 加部さん「注目されるわけなんで失敗するわけにいかないと 実際には使われないだろうと思って”不当判決”という 負けたときの旗で練習してたんですね 練習だからと思ってたら それを見た先輩が”おまえ何でそんなの出すんだ!縁起悪いだろ”とうふうに怒られました」
- 裁判官「主文 1 原告らの…」
- 緊張する加部。
- その傍らには 数字が書かれ丸まった「びろーん」が…
- 外から何が書いてあるか見えないため数字を書いた札を付けてナンバリングしている。
- どの「びろーん」を出すかはベテラン弁護士が判決を聞きながらメモに数字を書いて若手弁護士に指示をする。
- 加部さん「過去には逆さまに出してしまったりとか 自動ドアにぶつかったりした人もいるらしいと聞いてたんで 自分が失敗しないか大丈夫かっていう緊張もありました」
- 番組D「全力疾走で出したんですよね?」
- 加部さん「ゆっくり歩いちゃいました 判決内容がいい内容が含まれていたんで”勝った!””一刻も早く伝えたい”というよりは見てる皆さんに喜んでもいたいと思ってギフトを渡すような感じで歩いちゃいました なんで走らなかったんだって 怒った先輩もいたんですけど 当時はそういう雰囲気だったということで…」
- 「びろーん」は足の速い弁護士が出すことが多いんですが裁判によっては ある意味ベテランの弁護士や傍聴席にいた原告などが出す場合もあるそうです。
チコちゃんに叱られる!裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?
について情報発信させていただきました。