12月19日放送のチコちゃんに叱られる!で
なぜお城にしゃちほこが乗っている?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!なぜお城にしゃちほこが乗っている?
なぜお城にしゃちほこが乗っている?
答えは、織田信長へのリスペクト
詳しく教えてくださるのは
日本の城に詳しい
大河ドラマ「麒麟がくる」の建築考証も手掛けるお城のスペシャリスト
広島大学 名誉教授
三浦 正幸 先生(みうら まさゆき)
- 初めてお城に しゃちほこ を乗せたのは織田信長の安土城だと言われています。
- ようするに現在 我々が城だと思っているものは信長が作り出したものなんです。
- 日本で初めて しゃちほこ が乗ったのは織田信長が作った安土城・1579(天正7)年
- しかし、現在は城址が残っているだけで その姿を見ることはできません。
- すると 三浦先生が…
- 三浦先生「色までつけて復元図を作ったのがありますがフルサイズで三十何MB」
- かなりご自慢の復元図があるようです。
- 立派な城の屋根の上には確かに一対の しゃちほこ が乗っています。
- そもそも城というのは敵の攻撃から守るための要塞なんです。
- したがって 信長 以前の城というのは…
- そもそも しゃち がないどころか まず土で出来ていて高い石垣や天守もない。
- 非常に粗末なものだったんです。
- 麒麟が来るにも登場する岐阜・美濃 稲葉山城のように…
- もともと城は山の地形を生かして敵の攻撃を防ぐ山城が主流でした。
- 城の立派さを見せつけることによって 相手を屈服させる。
- それが 織田信長 の発明草案ですね。
- つまり安土城は それまでの概念を変える革命的な城だったのです。
- では なぜ信長は この安土城に しゃちほこ を乗せたのでしょうか?
- たぶんですね 信長というのは中国文化に非常に傾倒していたんですよね。
- 中国大好き!
- 中国と言えばですね 皇帝が住んでいる宮殿の屋根の上に竜が乗っていた。
- 信長が憧れたという中国の宮殿。
- 「自分の城にも あの竜を乗せたい」信長は そう思いました。
- しかし よく見ると この竜は胴体がありません。
- 首から上しか乗らないとなると武士にとっては打ち首のようなもので縁起が悪い。
- そこで 信長が目を付けたのが鯱(しゃち)でした。
- 鯱は頭が虎もしくは竜で胴体が魚の中国の空想の生き物です。
- 鯱を屋根に乗せたときに 尾っぽを上の方にせり上げて威勢よくカッコがいい。
- しかも これ中国の矛(ほこ)という武器によく似ている 鯱矛(しゃちほこ)
- 極めて中国的である なおかつ威勢がよくてカッコいい。
- ということで信長の考えにとって一番理想的だったのが しゃちほこ。
- また 鯱は火事の時に水を出して火を消すという伝説もあります。
- 1579(天正7)年 3年がかりの工事を終えて安土城が完成。
- 日本で初めて しゃちほこ が乗った城は天下統一のシンボルとなるはずでした。
- しかし さらに3年後の1582(天正10)年 本能寺の変で信長は この世を去りました。
- 同じ年に安土城の天守 しゃちほこ も燃失。
- 天下統一を果たせなかった 信長の想いを引き継いだのが 豊臣秀吉でした。
- 秀吉というのは信長の事業を非常に評価していました。
- 城を作るときに安土城スタイルの城を造ったんですね。
- こうして秀吉が造ったのが大坂城 1585(天正13)年 完成。
- しゃちほこ が乗った信長スタイルを継承することで…
- 自分こそが信長の後継者であるとしらしめたのです。
- さらに秀吉に従う大名たちにも しゃちほこ が乗った信長スタイルの城をつくるように命じました。
- 城の形をどうするかについてはですね 支配者が決めることなんですね。
- 秀吉の命令によって日本中に信長型の城が広まって 全国の城が安土城の形になって…
- すなわち 信長に対して非常に敬意を払って。
- いわば信長に対してリスペクトということになるんですね。
- そんな 城を愛してやまない三浦先生がビックリ しゃちほこ を教えてくださいました。
- 口紅をつけた しゃちほこ
- その しゃちほこ があるのが広島城
- 天守は戦後に再建されたものですが 2009年の発掘調査で…
- およそ400年前の しゃちほこ が ほぼ完全な形で発見されました。
- それが こちら
- これは現存する日本最古の しゃちほこ です。
- その口元は鮮やかな赤で まるで口紅をつけたようです。
- 信長の安土城が燃えてしまってから8年後ぐらいの しゃちほこ なので…
- おそらく 信長の安土の天守に乗っていた しゃち は それに近かったんじゃないかと思います。
- つづいては しゃちほこイレブンですね
- ようするに しゃちほこ が1つの天守閣の中に全部で11乗ってるですね。
- それが世界遺産 姫路城の しゃちほこ
- 天守の屋根の上には2つの しゃちほこ が乗っていますが…
- 城の全体を見てみると
- まずこちら側に7つの しゃちほこ があります。
- そして反対側に回り込むと さらに4つ
- 確かに11の しゃちほこ がありました。
- 城の主だった池田輝政が無類の しゃちほこ 好きで屋根という屋根すべてに しゃちほこ を乗せたら11個なってしまったそうです。
- つづいては 奇跡の しゃちほこ がいますね。
- これは江戸城の しゃちほこ なんですが…
- 皇居にあるという奇跡の しゃちほこ は大手門を入って直ぐの場所に展示されています。
- 実は江戸城の門や櫓の上にも しゃちほこ が乗っていたのですが…
- 大手門は1945(昭和20)年 東京大空襲で燃失してしまいました。
- ところが しゃちほこ だけは落っこちて奇跡的に助かったんですね。
- この しゃちほこ は皇居の大手門で無料で一般公開されています。
- 大河ドラマ「麒麟がくる」たくさん城が出てきます。
- 信長が天下統一に近づいてきますと…
- 突然 城の姿が変わりまして屋根の上に しゃちほこ が乗ります。
- そういった しゃちほこ に注目して見ていただけますと大河ドラマをより一層楽しめると思います。
チコちゃんに叱られる!なぜお城にしゃちほこが乗っている? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!なぜお城にしゃちほこが乗っている?
について情報発信させていただきました。