9月1日放送のチコちゃんに叱られる!で
なぜアルファベットには大文字と小文字がある?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!なぜアルファベットには大文字と小文字がある?
なぜアルファベットには大文字と小文字がある?
答えは、紙を節約するため
詳しく教えてくださるのは
慶応義塾大学 文学部 英米文学専攻 教授
堀田 隆一 先生(ほった りゅういち)
- アルファベットに大文字と小文字があるのは紙を節約するためなんです。
- アルファベットは もともと大文字からスタートしたんですが多く書くために(紙を節約するために)字が小型化した小文字化したというふうに考えられています。
- アルファベットの誕生は大文字が先で小文字が後。
- では そもそもいつ頃できたのでしょうか?
- 最古のアルファベットは紀元前1700年ぐらいに 今のパレスチナやシリア辺りに発生したとされています。
- アルファベットのルーツは もともと絵ですね。
- あるモノを模った絵からきているとされています。
- 例えばA 雄牛を意味するアーレフの頭の部分を模ったものがルーツと言われます。
- このような象形文字から読みやすさや書きやすさを求めて1世紀ごろに今のようなアルファベットの形になったと言われています。
- ちなみに我々は アルファベットと言うと英語を思い浮かべますが そもそもはローマ帝国が使用していたラテン語を書き表す文字なのです。
- では アルファベットに小文字が登場した背景とは?
- 今ではフランスやドイツのある場所にあるフランク王国。
- ここで出版ブームが8世紀頃に起こったということが関係してきます。
- 時は8世紀 西ヨーロッパの大部分を支配したカール大帝は「これからの時代は学問が大事だと」宣言します。
- すると王国では 人々が教養を身につけるべく聖書や昔の文献を書き写した書物が量産されるように。
- ところが 思わぬ壁が立ちはだかるのです。
- 今のような紙というのは まだ近代的な技術のため当時はなかったんですね。
- 当時 羊皮紙というものはありましたが これにとってはやはりかなり貴重なものでした。
- そう 当時の紙は超高級品で学問を広めようにも本が量産できなかったのです。
- そうした中 カール大帝の前に現れたのがイギリスが生んだ天才神学者 アルクインです。
- そこで アルクインが導入したのが この小文字だったのです。
- 当時人々は 紙に文字をたくさん詰め込む工夫として大文字を崩した文字を使用。
- アルクインは この崩し文字を小文字にすることで もっと安く書物を出版できると提案したのです。
- この小文字には 紙にたくさん書けるよう様々な工夫がされているのです。
- 元々の大文字というのは 書いていた時代は石に書くというか彫る形だったんですね。
- 曲線を彫るのが比較的難しいということになります。
- ところが紙に書くようになると曲線とか幅の狭い文字というのがどんどん書きやすくなっていくという事が背景にあります。
- 小文字というのは小さく幅狭に 比較的曲線も多く 書きやすいという特徴があります。
- 例えばAの場合…
- Aというのは 皆さん知ってるとおり三角で書きますよね。
- これが少し簡単に書こうとすると 省略して書いたり 次に丸みを帯びたり 最後には これをもっと書きやすくと 一筆が気になって筆記体のAになりました。
- そして全体として小文字化していくし 幅も狭くなる そして比較的丸みも帯びやすいとうことになる。
- 他にもEやFなども小文字になると丸みを帯びて幅が狭くなっていることが歴然です。
- こうすることで 限られたスペースにたくさんの文字が書けるようになったといいます。
- とここで疑問が1つ 1枚に詰め込む文字を増やすだけなら大文字小さく書けばよいのでは?
- ということで…
- DJ KOOさんに登場してもらい一番好きな洋楽だというLMFAO『Party Rock Anthem』の歌詞を紙いっぱいにオール大文字 オール小文字で書き取ってもらい それぞれで何がどう変わるのか検証します。
- 理由は伝えず まずは大文字だけで書いてもらいます。
- 大文字だけの書き写しが完成。
- 続いて小文字で書き写しをすると…
- DJ KOO「そう意識しなくても小さくかけますねぇ 楽ですもん小文字の方が”この歌詞が好きなんだ!”って言ってノートに挟んでる少年みたいですよね 僕も高校時代 挟んでましたよ オフコースの秋の気配 知ってます? そういう少年だったんです 」
- そんな懐かしい思い出に浸っているうちに書き写しが完成。
- 書いた用紙のスペースを比べると大きな差が出ました。
- ギュッと並べて比べると圧縮率は歴然。
- 1列で比べても大文字は58字に対して小文字は84字も書けました。
- DJ KOOさんに書いた感想を聞いてみました。
- 番組D「スピードはどうでしたか?」
- DJ KOO「小文字の方が速いです」
- 番組D「ちなみに大文字が23分 小文字が15分でした」
- DJ KOO「はやい!」
- そう 小文字には もう1つ大事な役割が…
- 小文字ができた理由には もう1つ効率という理由があります。
- Rという文字を例にとりましょう。
- 通常大文字のRは3画ですが 小文字のrなら途中で辞めてしまう1画なので1筆で書けるということです。
- これによってスピードも上がる 効率も上がるということです。
- 大文字に比べて紙のスペースを取らず 書くスピードも速くなる小文字は コピー機が無い手書きの時代に効率のよい書き方だと一気に広まったのです。
- 番組D「DJ KOOさん 最後に聞きますけど なんでDJ KOOは全部大文字なんですか?」
- DJ KOO「インパクトがあるようにデース! でも これから 小文字にしようかな 速いから」
- だそうです!
- ちなみにチコちゃんが節約している事は…
- 「おや?だいぶ減って来たなと思ってからの歯磨き粉」だそうです。
- ちなみに今回ご協力いただいたDJ KOOさんが文字を書くのはお子さんの参観日で板書したとき以来だそうです。
チコちゃんに叱られる!なぜアルファベットには大文字と小文字がある? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!なぜアルファベットには大文字と小文字がある?
について情報発信させていただきました。