5月13日放送のチコちゃんに叱られる!で
おみくじに和歌が書いてあるのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!おみくじに和歌が書いてあるのはなぜ?
おみくじに和歌が書いてあるのはなぜ?
答えは、そもそもそれがおみくじだから
詳しく教えてくださるのは
おみくじの文化について詳しい
成蹊大学 文学部 教授
平野 多恵 先生(ひらの たえ)
- おみくじというと吉や凶などの運勢が注目されることが多いんですけれども…
- そもそも和歌の部分がおみくじだそうです
- おみくじというのは 本来 神様からのお告げが書いてあるものだそうです
- そのお告げというのは たびたび和歌で人々に伝えられていたそうです
- 平安時代に天皇の命令で作られた古今和歌集には…
- ヤマタノオロチを退治したことで有名な神様スサノオノミコトが この世で初めて31文字の和歌を詠んだと書かれているそうです
- このことから人々のあいだでは 神様は和歌で思いを伝えるお告げをすると考えられるようになっていったそうです
- 昔の人も悩みや願いがあると神様からのメッセージを求めたそうです
- しかし神様の声は 普通には直接聞くことができないので巫女を通じて神様からの和歌 つまりお告げを聞いていたそうです
- これが いわばおみくじのルーツの1つだそうです
- これは歌占(うたうら)とよばれ平安時代に出世や恋愛など悩みを持った貴族を中心に広まっていったそうです
- およそ300年後の室町時代には 弓に結びつけられた短冊を占いたい人が1枚選び…
- そこに書かれた和歌を神様からのメッセージとして受け取るという現在のおみくじに近いものが登場したそうです
- またおよそ350年後の江戸時代になると歌占は和歌を一冊にまとめた本として出版され…
- 多くの人が目にすることになったそうです
- この歌占本の使い方は…
- 歌占本には 「天」「地」「人」と表に書かれた木の札が3枚づつあるので占いたい願いや悩みを思って木の札を振るそうです
- 実際に番組ディレクターがやってみることに
- 平野先生から願いや悩みを聞かれた番組ディレクターの悩みは
- 「この間 彼女だと思っていた女性と水族館にデートしに行ったんですけど4か月経っても まだ2回目がないんですよ それが悩みです」
- そこで番組ディレクターが「天」「地」「人」と表に書かれた3枚づつ木の札を振ってみると…
- 「天」が3「地」が2「人」が0という結果に
- それと同じ組み合わせの和歌を歌占本で見てみると…
- 書かれていた内容は
- 「沖津かぜ 吹きにけらしな
浜松の 波すみのぼる
あきのよのつき」という歌でした - この歌を現代の言葉に訳すと
- 「沖で風が吹き 海辺の松に波が寄せている 空には秋の夜の月がさえわたっている」という意味だそうです
- 非常に美しい秋の歌なんですけれども…と口ごもる平野先生
- 番組ディレクターは焦り気味に「けどなんですか?」と先生に問うと
- 「えーとですね ちょっと言いにくいんですけど 今のお悩みに合わせて読み解くと…」と平野先生
- 「沖で風が吹いている」というのは「遠い所でなにか新しい動きが起こっているよ」
- 「海辺の松」は彼女で「海辺の松に波が寄せている」というのは「その彼女に波のように言い寄っている男がいる」
- そして「空には秋の夜の月」というのは「二人の関係が明るく輝いている」
- ということで「彼女は新しい人といい仲になっている」ということだそうです
- 「キツいな それ」とぼやく番組ディレクター
- 「先生 それって和歌の意味をちゃんと理解していないと何がメッセージなのかわからなくないですか?」と番組ディレクターが質問
- 「だから和歌の意味がよく分からなくても楽しめるように吉や凶などの運勢の目安が書かれるようになっていくんです」と平野先生
- 実際 江戸時代中期に作られた「天満宮六十四首哥占御鬮抄(てんまんぐうろくじゅうししゅうたうらみくじしょう)」には…
- 和歌に加えて吉や凶などの運勢
- さらに歌の解説や「待ち人」「病」といった項目も追加され現在のおみくじに近い形になっていったそうです
- おみくじの結果の大元というのは 和歌にあって
- 大吉だとか凶だとかというのは あくまでも1つの目安だそうです
- だから運勢だけみて一喜一憂するというのは おみくじの見方としてはちょっと違うそうです
- 和歌を自分の願いや悩みと重ね合わせて アドバイスとして受け取めることが大事だそうです
- 正しいおみくじの見方がわかったところで…
- 悩みを抱える番組スタッフが早速実践!
- 平野先生と共に和歌を悩みに当てはめて解釈してみます
- まず1人目は
- 業界歴23年・青森出身ディレクター熊澤美麗さん 以前「みゆきちゃんに叱られた」にも出演したディレクターです
- 「痩せたいんですけど 食欲が抑えられないんです」と熊澤ディレクター
- 「痩せてどうなりたいんですか?」と平野先生
- 「今ちょっとイメチェンを図ってて 大人っぽくなりたいな」と熊澤ディレクター
- そんなダイエットは明日からを繰り返す熊澤ディレクターがひいたおみくじの和歌は…
- 運勢は大吉
- でも大事なのは和歌です!
- 和歌は…
- 「わがおもう 港も近くなりにけり ふくや追手の かぜのまにまに」
- この和歌は「追い風が吹いていて 自分の目指す目的地が近づいている」という意味だそうです
- 熊澤ディレクターはどのように解釈したのでしょうか?
- 「目的地が近づいているということは イメチェンは近いからもう別に食べていってもいいじゃないか」と熊澤ディレクター
- 「もう痩せたいとはあんまり思ってないんじゃないですか?」と平野先生
- ちなみに平野先生の解釈は
- 「追い風が吹いているということで 痩せるはやめてどんどん増してる食欲ということで食欲を追い風に食べ続けてイメチェンを図るということじゃないえすかねぇ」と平野先生
- 恋愛を見てみると「この人となら幸福あり」となっていますが
- 「食欲のことを聞いたので恋愛は関係ない」とバッサリの平野先生
- 続いて2人目は
- 業界歴11か月・新人AD 以前「奈良の大仏様が手をあげているのはなぜ?」で「カメラバッグだけ持っていってバッグの中身空っぽだった」という悩みを打ち明けた新人AD
- 「今AD1年目なんですけど ちょっと仕事でミスとか失敗が多くて それがどうにかならないかなって悩んでます」と新人AD
- 「どんなミスを?」と平野先生
- 「すごい遠いところまでロケに行ったんですけど その映像を後で見たら自分がおもいっきり写り込んじゃっていて使えないものになってしまっていて さすがにディレクターに怒られました」と新人AD
- もうすぐ2年目に突入するのに なかなかミスが減らない新人ADがひいたおみくじの和歌は?
- 「ふる雨は あとなく晴れて のどかにもひかげさしそう 山ざくらばな」
- この和歌は「降っていた雨はすっかり晴れて山ざくらの花に日の光がのどかにさしている」という意味だそうです
- 新人ADはどのように解釈したのでしょうか?
- 「このまま何もしなくても いつか晴れてうまくいくってことかな」と新人AD
- ちなみに平野先生の解釈は
- 「ひかげさしそう という言葉がありますよね 上司だとかチームの人たちからの助けというか恵みみたいなものを現していんじゃないかなと思うので 周りの人から助けてもらえるようになるためにはやっぱり自分なりに努力はする必要があるんじゃないですかねぇ」と平野先生
- 「そうですね ハイ」と新人AD
- そして3人目は
- スタジオで解説と担当する 塚原 愛アナウンサー
- 「優柔不断なんです 子どもがちょうど小学生になったばっかりくらいで習い事をしたいと 私もさせたくていろいろ調べるんですけど永遠と悩み まだなにも始めていません」と塚原アナウンサー
- 今年も迷い続けるママアナウンサーがひいたおみくじの和歌は
- 「ひとかたに なびくと見せて青やぎの ゆくえさだめぬ人心かな」
- 「1つの方向に揺れると見せかけて どう揺れるかわかなない柳の葉のように 人の心もどう変わるかわからない」という意味で
- つまり「行くべき方向が定まらない人の心模様」を表した歌だそうです
- 「まさに今の私の悩みにピッタリじゃないですか? なびくとみせてというところが定まらなくても仕方ないよね人はそんなものよみたいな」と塚原アナ
- 「柳ってちょっと軸がないって決めかねるってことがおこっているかもしれないので決める軸を意識されるのがいいんじゃないかな 幹がすごいしっかりしたどっしりいた木を意識していただいて」と平野先生
- 「例えばクリスマスツリーみたいな?」と塚原アナ
- 「クリスマスツリーがよければ」と平野先生
- 「これで決められる人間になれそうですか?」と番組スタッフ
- 「な…なれる…なれるような気も…えーわかんない」と塚原アナ
- ちなみ塚原アナはロケから放送までの間に体験授業をしたいという申し込みは出したそうです
チコちゃんに叱られる!おみくじに和歌が書いてあるのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!チコちゃんに叱られる!おみくじに和歌が書いてあるのはなぜ??
について情報発信させていただきました。