6月11日放送のチコちゃんに叱られる!で
お経ってなに?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!お経ってなに?
お経ってなに?
答えは、生きている人たちに向けたお釈迦様のアドバイス
詳しく教えてくださるのは
仏教について研究する
花園大学 文学部 仏教学科 教授
佐々木 閑 先生(ささき しずか)
- 皆さんがお葬式などで よく耳にするお経ですけれども…
- あれは亡くなった方のために読んでるのではなくて 周りできいている みなさんのために唱えているものなんだそうです
- 中には美しい世界 や 未来を予言するような そういったお経もあるんですけれども…
- 主に お釈迦様が私たちの生き方について与えてくださったアドバイスが書かれているものなんだそうです
- そもそもお経は紀元前5世紀ごろインドで最初に誕生したと言われているそうです
- そのお経のもとになる教えを説いたのはブッダとも呼ばれているお釈迦様だそうです
- お釈迦様は裕福な家庭の子どもでしたが 生まれて一週間で母親が亡くなったこともあり…
- その後どんな人にも必ず老いや病気や死が訪れるという 世の中の現実を見て悩むようになったそうです
- そして 29歳の時 家を出て修行を始めたそうです
- お釈迦様は断食などの様々な苦行やあるいは深い瞑想修行などいろんな修行を試し…
- とうとう35歳の時 菩提樹という木の下にお座りになって悟りを開かれたんだそうです
- どんな悟りを開いたのでしょうか?
- 悟りの表現にもいろいろあるんですけれども 代表的なものだと三法印(さんぽういん)というものがあるそうです
- 三法印(さんぽういん)とは…
- 諸行無常(しょぎょうむじょう) 諸法無我(しょほうむが) 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)の3つの教えのことだそうです
- 諸行無常は この世のすべてのモノは変化し壊れていくという意味だそうです
- 諸法無我は 自分中心にモノを考えてはならないという意味だそうです
- 涅槃寂静は 例えば欲望や憎しみなどの自分勝手な思い込みをなくすことで苦しみが消えて楽になれるという意味だそうです
- 三法印というのは 「決して私たちが この世ですごく安楽でComfortable(コンフォタブル・快適)なDeluxe(デラックス・豪華)な生活ができるようになりますよ」っていってるんじゃないんだそうです
- 人は よりよい生活を求めたがるものですよね
- 「より良い」という気持ちを捨てるとすごく楽に生きられると言っているそうです
- お釈迦様は80歳で亡くなったそうです
- 生前 言い残していた教えを あとでお弟子さんたちがまとめたものがお経なんだそうです
- つまりお経はお釈迦様が悩み苦しむ人たちを救うために口にした教えを 弟子たちが文字にして書き残したモノだそうです
- それは 亡くなった人への言葉ではなく 生きている人たちが苦しみから逃れて楽に生きていくためのアドバイスなんだそうです
- でも お経って お坊さんによって読んでるお経って違わないでしょうか?
- 仏教は生まれてから2500年も経っているそうです
- 後のお弟子さんたちが時代や社会のニーズに合わせて書き換えたり あるいは違う解釈を加えたりしてさまざまなお経が作られていったそうです
- どのお経をよりどころにするかよって いろんなグループに分かれていったんだそうです
- それがいま日本でいうところの 例えば浄土宗とか 日蓮宗とか 真言宗といった何々宗と呼ばれる仏教の宗派に分かれていったわけだそうです
- 日本に数ある宗派は 主に信仰するお経や その解釈の違いから生まれていったのだそうです
- すごいお経ってなんかあるのでしょうか?
- 「すごい!」って言い方は どうかと思いますけれども…
- とても人気のあるお経として 般若心経(はんにゃしんぎょう)というお経があるそうです
- 多くの人が唱えたり あるいは写経をして書いたり そういう意味では1番人気のお経だと思われるそうです
- 確かに度々 耳にする 般若心経
- いったいどんな教えを説いているのでしょうか?
- 般若心経を訳してみると…
- 般若心経というのは大般若経という600巻に及ぶ経典の大事なところを抜き取って262文字に要約したお経だそうです
- ですから1文字1文字に大事な意味が詰まっているそうです
- (仏説)摩訶般若波羅蜜多心経
仏になるための最高の智慧(ちえ)について説明するお経 - 観自在菩薩:
観音様は - 行深般若波羅蜜多時
智慧を身につけるためにすごい修行をしました。そして、私たちを形づくるすべての要素が - 照見五蘊皆空
実は実体のない、仮のものだと見抜いたのです - 度一切苦厄
それによってすべての苦しみを消すことができました - 舎利子 色不異空
物質は実態のないものです - 空不異色
実態がないものが物質です - 色即是空
さらに、 - 空即是色
さまざまな心の働き - 受想行識 亦復如是
もすべて、実態のないものです - 舎利子 是諸法空相
この世のすべての物は実態がないのですから - 不生不滅
生まれたり消えたり、 - 不垢不浄
汚れたりきれいになったり、 - 不増不減
増えたり減ったりすることもありません - 是故空中無色 無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 無眼界 乃至無意識界
つまり実態がないという状態は、物質や感覚などの認識がないこと
目・耳・鼻などや、色・音・香・味など、
私たちが認識している世界はすべて空であり実体がない - 無無明 亦無無明尽 乃至無老死 亦無老死尽 無苦集滅道
さらに、愚かさもなく、その愚かさがなくなることもない
老いも死もなく、老いと死がなくなることもない
苦しみにも、その原因にも、原因を消すための方法にも実体がない - 無智亦無得 以無所得故 菩提薩埵 依般若波羅蜜多故 心無罣礙
悟りの智慧にも、悟りにも実体がない
それゆえ、最高の智慧を完成させてブッダを目指す者は、心に何の妨げもない - 無罣礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃
何の妨げもないので、恐れがなく、誤った考えから遠く離れており、ねはんに入れるのである - 三世諸仏 依般若波羅蜜多故 得阿耨多羅三藐三菩提
過去・現在・未来において、悟りを開いた者は、
智慧を完成させたことによって、本当の悟りを得るのである - 故知般若波羅蜜多 是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪 能除一切苦 真実不虚
この教えを、誰でも覚えられる短いフレーズにしたものがある
それは、絶対間違いのない、この世で最高の言葉である - 故説般若波羅蜜多呪 即説呪日
それを唱えるとすべての苦しみが消える - 般若心経はさらに…
- 私たちが受け取る 様々な感覚や老いや死 苦しみなど あらゆるものに実態がないと説いているそうです
- また この世界は 全て空の上に成り立っているので 悟りを開こうとする者の心には何の妨げも恐れもないと書かれているそうです
- と このように 1文字1文字に深い深い意味が込められているのが般若心経だそうです
- 最後はお釈迦様の激励の言葉で締めくくれらているそうです
- 羯諦 羯諦 波羅羯諦
おお、悟りの世界に行った者たちよ - 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経
君たちの悟りの境地に幸あれ - いや~!なんかお経って聞いてて いいですよね
- そうなんですよね
- で、どういう意味だったんでしょうか?
- だから…
- 般若心経というのは 実体がない「空」という考え方を教えてくれているそうです
- 思い悩むことがあっても 何事も執着せずとらわれずに生きていこうという 人生のアドバイスなんだそうです
- 体が軽くなったというか 心が軽くなったような気がしますよね
- 先生 ありがとうございました
- 仏壇を向いてお経をあげる理由は 念仏やお題目など 仏様に向けて唱える言葉もあるためだそうです
チコちゃんに叱られる!お経ってなに? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!お経ってなに?
について情報発信させていただきました。