1月29日放送のチコちゃんに叱られる!で
ヘソクリってなに?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!ヘソクリってなに?
ヘソクリってなに?
答えは、糸を作って貯めたお金
詳しく教えてくださるのは
この番組で様々な言葉の成り立ちを解説してくださっている
大阪・茨木市 梅花女子大学 教授
米川 明彦 先生(よねかわ あきひこ)
- ヘソクリというのはヘソクリガネという言葉が省略されたものなんです。
- ヘソクリガネというのは その名の通り ヘソをくって稼いだお金のことなんです。
- ヘソをくって稼いだお金?
- それって ヘソを取られた人間が鬼にヘソを返してもらうために払ったお金のことですか?
- そんな訳ないじゃないですか。
- この場合のヘソは体のオヘソの事じゃないですよ。
- ヘソクリは漢字で書くと このような字になります。
- 綜麻繰り(綜:へ 麻:そ 繰り:くり)
- この綜麻っていう漢字は 麻で出来た糸の事を表しています。
- 麻とは古くから衣服や道具に使われてきた繊維のことで…
- この麻の糸を巻き取って まとめたものが綜麻なのです。
- つまり ヘソクリとは 繊維をよりあわせ麻糸を作り まとめていく作業の事を意味します。
- そして この麻の糸を売って稼いだお金のことをヘソクリガネと呼びます。
- ヘソクリガネのことは 江戸時代の辞書にも記載があり…
- 確かに綜麻を繰って貯めたお金であると書かれています。
- 当時 この綜麻繰りをしていた女性たちがおこなっていた ある慣習に影響され…
- 綜麻繰りは 現在のこっそり貯めたお金という意味に変化していきます。
- 江戸時代の地方文化をまとめた旅行見聞録 真澄遊覧記を参考に民俗学者の瀬川清子が記した論文には…
- ヘソクリの背景に ある愛情物語があったと書かれています。
- それは 必死に家計を支える妻が持つ ただ1つの夢事でした。
- 内職でヘソクリをしていた妻は来る日も来る日も…
- 繊維をより合わせ綜麻を作り続けました。
- 家計の助けになればとコツコツ コツコツと綜麻を繰り…
- それを売りに出してお金を稼ぎます。
- そんな妻が1つ 心残りがありました。
- それは 故郷に一人残した最愛の母。
- 年老いた母を思う妻は…
- その母のために作った綜麻の一部を売らずに残していたんです。
- 本来 家計のために使う綜麻を…
- 実家の母のために溜めることには多少の遠慮があったことでしょう。
- 夫にも見つからないように コソコソ コソコソと貯めていきました。
- そして 貯まった綜麻で 母にもしものことがあった時のために…
- 密かに経帷子を作っていたんです。
- ※経帷子(きょうかたびら)とは死者に着せる着物。
- 江戸時代 麻糸を作る陸奥地方などでは…
- 子が親のために毎年 経帷子を作るということが慣習として行われていました。
- 完成した段階で まだ親が健在だった場合…
- 白い経帷子に色を付け普段使いの着物として親にプレゼントしていました。
- すべては 愛する母のため。
- これこそが綜麻繰りに秘められた愛のおはなし。
- この親を想い コッソリと綜麻繰りをする妻の慣習と内職として綜麻を売っていたお金が…
- リンクして現在のコッソリ貯めたお金を意味するヘソクリという言葉が生まれたと考えられます。
チコちゃんに叱られる!ヘソクリってなに? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!ヘソクリってなに?
について情報発信させていただきました。