5月29日放送のチコちゃんに叱られる!で
ゆうりちゃん(5さい)からの質問で
なぜフグには毒がある?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!なぜフグには毒がある?
なぜフグには毒がある?
答えは、毒は母の愛 supported by ダーウィンが来た!(サポートですか?本当に?)
- 今回VTRを担当することになったディレクター…
- 以前(2月19日)放送したスケート場の取材でチコメント72時間のつもりが時間をオーバーして働き過ぎてしまったため今月は残りの労働時間がギリギリの状況!
- 働き方改革というご時世もあり 強面上司から勤務時間がヤバイと指摘を受けました。
- 強面上司「今回のVTRは8時間で作ってくれ!」
- 担当D「えっ! 8時間!」
- ピンポン! ※事実を基に再構成しています
- ディレクターはどうすればいいか考えながら とりあえずスーパーにフグ刺を買いに。
- 8時間でVTRをどう作ろうかと思いながら生まれて初めてフグの刺身を食べたディレクター。
- 担当D「なにこれ!? うめっ!」
- あまりの美味しさに感動していた その時…
- TV画面に映ったのは「ダーウィンが来た!」の放送。
- そして内容は…
- ダーウィンが来た!「今日の主役はフグ…」
- ディレクターはひょっとしたら行けるかもしれないと思いました。
今回助けてくれるのは
NHK自然班に所属して30年の大ベテラン
NHK自然番組「ダーウィンが来た!」のディレクター
荒井 恒人 先生(あらい つねひと)
- 荒井さん「8時間で作るんでしたっけ?」
- 担当D「そうなんですよ」
- 荒井さん「でも大丈夫! これを見れば すぐわかりますから!
- ここで荒井さんが作った映像「チコちゃんにダーウィンが来た!」のVTRがスタート。
- 語りはもちろん”井上二郎”さん
- 数百万年前に毒を身につけてから急激に進化し 様々な種類が登場したと言われるフグ。
- 猛毒といえば 多くの人が思い起こすのは青酸カリ(シアン化カリウム)ですが…
- 自然界最強と言われるフグの威力は その800倍以上!
- 人が食べてしまうと わずか1mgほどで死に至る可能性があるといいます。
- いやはや何とも恐ろしい猛毒ですが 実はフグは この毒を自分では作っておらず…
- 毒を盛っているエサを食べているというのです。
- ここでダーウィンが来た!番組キャラクターの”ヒゲじい”が登場!
- チコ~と待った! チコちゃんにヒゲじいがまたまた来た~!
- フグの毒の謎に目を付けるなんてさすがー!
- でも フグが毒を食べてしまったらフグ~の死を遂げてしまうんじゃないですか?
- いったいどういうことなのか? 謎がフグらみますぞ~!
- ※ヒゲじいの特技はダジャレ
- 1980年代に毒が入っていない人工のエサだけでフグを育てると無毒になったことから…
- フグは自分で毒を作れないということが判明。
- エサである巻貝やヒトデなど毒を持つ生物を食べることで 体内に毒を取り入れていたことが判ったのです。
- でも なぜフグは毒入りのエサを食べても平気なのでしょうか?
- 一般的な生物の場合は毒入りのエサを食べた後 体内で毒がタンパク質と…
- くっ付くことで初めて毒の効果が出てシビレなどの症状が現れます。
- しかし フグの場合は 他の生物とは違う特殊なタンパク質を持っていて…
- その特殊なタンパク質が毒と非常にくっ付きにくい性質のため毒の効果がほとんど出ないのです。
- フグは自分で毒を作れなくてエサから取っていたなんて驚きですぞー!
- でも なぜフグは 毒を体内に取り入れているんですかねぇ?
- 気になりますよねぇ!
- これまでフグが毒を持つ理由は外敵から身を守るためと言われてきました。
- しかし 多くのフグは肝臓や腸などの内臓に毒を持っています。
- この場合 毒が効果を発揮するのは敵に食べられた後となるので身を守るためという理由はおかしいのでは?と研究が進められてきました。
- 実は最近の研究で フグの毒の効果について新たな発見があったんです!
- 担当D「すごいじゃないですか!?」
- ここからがいいところです!
- その発見をしたのが この方!
- 日本大学 生物資源科学部 糸井 史郎 教授(いとい しろう)
- 2019年 相模湾沿岸でおこなった小型のフグ クサフグ の観察やDNA解析により…
- ある事実が判明!したといいます。
- オオツノヒラムシとうフグと同じ毒を持っていることが知られていて濃度しては最強の毒を持っているそうです。
- 沿岸の岩の上に卵を産み付けるオオツノヒラムシ。
- 実は糸井教授の調査によりクサフグは4月から6月にかけて この猛毒のオオツノヒラムシの卵を積極的に食べることが判りました。
- メスの体内の毒の量を調べたところ この間 急激に増加して冬の15倍に!
- しかも 毒の3分の2が卵巣 つまり卵へと集められていたのです。
- この時期というのがクサフグの産卵の最盛期で おそらくクサフグは自分たちの産卵に備えて毒を取りやすいオオツノヒラムシから取っているんだろうと…
- 波打ち際に集まった数百匹のクサフグが岩の上に黄色い卵を放ちますが…
- たっぷり毒を含んでいる卵は敵に食べられることはありません。
- さらに毒の効果は生まれた後にも!
- 生まれたてのクサフグの赤ちゃんは大きさが2mmほどで ゆっくりとしか動けません。
- クサフグの赤ちゃんが泳いでいると そこに現れたのは体長2cmほどのメジナの子供。
- フグの赤ちゃんを一飲みできます。
- メジナが近づき赤ちゃんを食べようとした その瞬間!
- あ~あら?
- メジナが飲み込んだかと思ったら 直ぐに吐き出し。
- なんと フグの赤ちゃん 無事です。
- さらに 別のメジナも またも直ぐに吐き出して食べません。
- 担当D「スゴイ映像じゃないですか!?」
- 荒井さん「不思議でしょう? ちゃんと その理由も撮影してあるんで見てみてね!」
- そこには特殊な手法で撮影されたフグの赤ちゃん。
- その赤ちゃんを見てみると 赤ちゃんの皮膚に毒が集中して存在しています。
- そう メジナはフグの赤ちゃんを飲み込んだ瞬間 この毒を感じ取って吐き出していたんです。
- 実はこれ クサフグ以外にも当てはまり 日本でよく知られいるトラフグの仲間も同じように赤ちゃんの皮膚に毒があることが糸井教授の研究でわかりました。
- お母さんから受け継いだ この毒の鎧は赤ちゃんが自由に動けるようになるまで敵から守ってくれるのです。
- まさに 母親の愛情が命を守ってくれているんですねえ!
- みなさん わかりましたかなぁ?
- フグの毒は赤ちゃんを守るためだったんですぞぉ!
- チコちゃん またチョコチコいらっしゃい!
- 担当D「うおぉ~スゴイ」
- 荒井さん「というような感じです 」
- 担当D「ありがとうございます(^^♪」
- 荒井さん「フグの研究は 今 急速に進んでいますので これから新しい発見が続々とあるはずです!」
- 担当D「じゃぁ! また新しいことがわかったらすぐ来ますね!」
- 荒井さん「・・・」
- 今回 目標だった8時間を切る なんと6時間でVTR完成させたディレクター。
- 余った2時間で どうしてもやりたいことがありました。
- それは スーパーでフグの刺身を買って もう一度食べること。
- 担当D「ほんとうに美味しかったんですよ お好み焼きより 美味しかったですね! 海洋プラスチック問題とかあるじゃないですか? お母さんフグの愛を見てると 僕も少しは 気にした方がいいかなって 焼きそばよりも 美味しいですよ!」
- なんでお好み焼きや焼きそばやねん!
- ディレクターの心には フグへの愛が芽生えました。
- VTRに出てきたクサフグですが 実はオスも毒の量が産卵期前に増え 終わったら減ることが糸井教授の研究で判りました。
- フグは謎が多い生き物 これから新しいことがどんどん判っていくかもしれませんとのことです。
チコちゃんに叱られる!なぜフグには毒がある? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!なぜフグには毒がある?
について情報発信させていただきました。