チコちゃん

チコちゃんに叱られる!鬼ってなに? 3月12日

3月12日放送のチコちゃんに叱られる!で
鬼ってなに?
という質問がありました。

チコちゃんに叱られる!鬼ってなに?

鬼ってなに?

答えは、目に見えないなにか

詳しく教えてくださるのは
日本の民俗学の歴史を研究し世界鬼学会の会長も務める
京都・日本の鬼の交流博物館 佛教大学 教授
八木 透 先生(やぎ とおる)
八木透

  • 日本では古くから目に見えないものを「隠(おん)」というふうにいって 実は これが非常に恐ろしいものだと考えられてきました。
  • 今から1000年以上前 まだ科学的な知識のない人々にとって雷や洪水といった 天変地異や疫病は目に見えないなにか隠の仕業だと考えられていました。
  • 一方「鬼(き)」という漢字が もともと死者の魂とか霊魂という目に見えないものを意味していました。
  • つまり「鬼」という漢字には もともと日本の「穏」に近い目に見えないものという意味があったと八木先生はいいます。
  • そして この2つの言葉に ある変化が…
  • 「隠(おん)」とうのは発音しにくいので やがて それが「隠(おに)」と発音されるようになって 「鬼(き)」という漢字が非常に近い意味を持っていると。
  • このことから やがて日本では「鬼(き)」という文字に「おに」という呼びが与えられたというのです。
  • それが日本の「鬼(おに)」の成り立ちだというふうに考えられています。
  • このことは平安時代中期に作られた辞書「和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」にも記載があり「鬼(おに)」は「隠(おん)」がなまった言葉だと書かれています。
  • ですから鬼というのは 本来疫病とか あるいは災害 もしくはそういうモノを起こす 何か得体の知れないなにものかという つまり目に見えない何か恐ろしいものを意味するそういう言葉だったんですね。
  • そして時代の経過と共に この鬼という概念にも変化が…
  • 鎌倉時代になると 本来目に見えない鬼に形が与えられて それを描いた絵が増えてきます。
  • 例えば こちらは鎌倉時代に描かれた絵巻「春日権現験記絵(かすがごんげんげんき)」の一部。
  • 春日権現験記絵
  • 疫病に苦しむ人々の家に鬼が張り付いています。
  • おそらく これは本来 目に見えないはずだった疫病の原因を形を与えて見える化して…
  • 何とか こいつに勝たなければいけないという闘争心を掻き立てるようにしたのではないか
  • と八木先生は考えています。
  • これに近いことは今の日本でも…
  • 新型コロナウィルスのニュースを流すときに 必ずといっていいほど 顕微鏡のウィルスの写真をうつしますよね。
  • これに勝たなければいけないという闘争心を掻き立てるという目的があるのではないのではと。
  • ところで 先ほどの「春日権現験記絵」の鬼…
  • よく見ると鬼のトレードマークである2本の角がありません。
  • この頃の鬼は今 私たちがイメージする鬼とはずいぶん違うモノもいて 例えば角が生えていない鬼もいました。
  • その証拠に室町時代に描かれた鬼の大軍を記した絵巻「百鬼夜行絵巻(ひゃっきやこう えまき)」の中には…
  • 百鬼夜行絵巻1
  • こんな鬼や
  • 百鬼夜行絵巻2
  • こんな鬼や
  • 百鬼夜行絵巻3
  • こんな鬼まで描かれています。
  • 確かに今の鬼のイメージとはかけ離れたモノばかり。
  • 現在の感覚でいうと妖怪という言葉がふさわしいような気がしますよね。
  • しかし百鬼ですから鬼なんですね。
  • もともとは妖怪に近い存在も含んでいた鬼という言葉。
  • しかし その後 室町時代後半から江戸時代にかけて現在の鬼のイメージに近い人型で角の生えた姿が一般的化していったと考えられています。
  • その理由として室町時代に発展した能などの伝統芸能が大きな影響を与えたのではと八木先生は思っています。
  • そのカギを握るのが能に用いられる2本の角を持つ般若(はんにゃ)の面。
  • そもそも これは 強い怒りや嫉妬により鬼になってしまった女性を表すために使用されます。
  • 室町時代当時は般若の面を付けて演じる…
  • つまり女性が嫉妬や怒りによって鬼に変わる そういう物語がたくさん作られました。
  • そのことによって 鬼というのは2本の角が生えて口が裂けて人型であるという…
  • そういうイメージが定着していったのでないかと考えられています。
  • 本来 目に見えないものの事を意味していた鬼という概念は 角の生えた人型の怪物へと変化し 現在でも多くの物語に登場する存在になったといいます。
  • ちなみに鬼に近い そういう存在は世界中にいます。
  • 今や日本を代表する鬼になった鬼奴さんに八木先生おすすめ世界の鬼友達をご紹介。
  • まずは南国インドネシア・バリ島の鬼。
  • その名もチュルルック
  • チュルルック
  • バリ島に古くから伝わる悪しき魔女ランダの使い魔として聖なる神獣バロンと闘う鬼。
  • しかし そのキャラクターは 少しビビリでマヌケな一面もあるのです。
  • バリ島では警察官がチュルルックの格好をしてコロナウィルスの予防を呼びかけるなど国民には結構人気なんだとか。
  • 鬼奴さんの感想「コメディアン」
  • 番組D「鬼奴さんとどっちが面白い?」
  • 鬼奴さん「それはチュルルックちゃんでしょ!だって画力がぜんぜん違うもん」
  • 続いてネパールの鬼。
  • その名もラケー。
  • ラケー
  • 愛嬌のあるこの鬼は子供たちの守り神という一面も。
  • ネパールでは毎年 秋にラケーの格好をしてダンスをするというお祭りが開かれるほど馴染み深い存在。
  • 鬼奴さん「ツートンカラーの髪毛じゃないですか 私 歌手のシーアが好きなんでシーアっぽいなと思いました」
  • 番組D「友達になれそうですか?」
  • 鬼奴さん「飲み行ったりしたっていいですけど」
  • 最後はヨーロッパ各地に伝わる鬼 その名もクランプス。
  • クランプス
  • 毎年12月に街を練り歩き悪い大人に罰を与えるという恐ろしい鬼。
  • 風貌は西洋風ですが やっていることは日本のなまはげに近い存在。
  • 鬼奴さん「怖い」
  • 番組D「戦ったら勝てる?」
  • 鬼奴さん「秒で死にますよ おかずクラブのオカリナに秒で殺されると思うことあるもん」
  • 鬼がなにかについては諸説あります。

チコちゃんに叱られる!鬼ってなに? まとめ

今回は チコちゃんに叱られる!鬼ってなに?
について情報発信させていただきました。