9月23日放送のチコちゃんに叱られる!で
なぜネクタイをつける?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!なぜネクタイをつける?
なぜネクタイをつける?
答えは、生きて帰るため
詳しく教えてくださるのは
50年以上に渡ってメンズファッションを研究している
服飾評論家
出石 尚三 先生(いずいし しょうぞう )
- ネクタイのもともとの起源はフランスのクラヴァットだったということだと言われています
- クラヴァット(cravate)とは フランス語で正にネクタイのことを意味しますが…
- もともとは17世紀のフランス貴族から広まった首元を飾る布のこと
- 200年以上に渡ってヨーロッパを中心に使われていました
- 始まりはフランスのルイ13世といわれています
- そこから歴代の国王が愛用したそうです
- フランス国王ルイ13世が国を治めていた17世紀 ヨーロッパは30年に及ぶ戦争の真っただ中でした
- フランスは外国から数多くの兵士を雇い その中にはクロアチアから来た兵士達もいました
- するとルイ13世は彼らが身に着けていたあるモノに目を止めます
- クロアチア兵というのはカラフルな布切れを首に巻いて身につけていました
- クロアチア兵の首に巻かれた布を見てルイ13世は 側近に こう尋ねます
- 「あれはなんだ?」
- すると側近は「あれはクラヴァット(クロアチア人)です」と答えました
- クラヴァットとはフランス語でクロアチア人がなまったもの
- ルイ13世は首飾りのことを尋ねたにも関わらず 側近が勘違いをして「あれはクロアチア人です」と答えてしまったのです
- そのため ルイ13世はクロアチア人を意味する「クラヴァット」を「首に巻かれた布」と思ってしまいました
- こうしてネクタイの元祖は勘違いが原因で「クラヴァット」として広まります
- しかし クロアチア兵は一体何のために首に布を巻いていたのでしょうか?
- これは実は 「お守り」だったんです
- 出兵する時に何か恋人や奥さんの衣装の一部を身に着けたんです
- 当時クロアチア兵の間では家族や恋人など女性の衣装の一部を身につけていると戦争で死ぬことが無いと信じられていました
- これを身に着けていれば死なないという生きて帰るためのお守りがネクタイの始まりだったのです
- 流行させたというと 次の時代のルイ14世が非常に好んだ
- フランス史上最も長く国王の座に君臨し 強力な権力と栄華を極めたことから太陽王と呼ばれたルイ14世はレースや刺繍をあしらった高価なクラヴァットを好みました
- オシャレだったルイ14世が身に着けたことでクラヴァットはヨーロッパ中の貴族や庶民たちにも広まります
- さらに19世紀になるとイギリスでダンディズムが流行
- 派手な色や装飾を排除しダークスーツでシルエット美を追求する男性の新しいオシャレ哲学です
- しかし シンプルゆえに 皆が同じような格好であるという難点がありました
- そうなってくると どこがワンポイントアクセントかということになると どうしてもクラヴァットになりました
- ここはもう肝心要の男のオシャレの見せどころだ!みたいなところがあったんですね
- 男性たちはいかに個性的に結ぶかでオシャレを競い合いました
- クラヴァットはファッションに欠かせないアイテムになったのです
- 今 私たちが結んでいるのは フォアインハンドっていう結び方なんですね
- 1860年頃 ロンドンの上流階級の若者たちが馬車でスピードを競い合う「フォアインハンドクラブ」という社交クラブがありました
- 彼らの間で流行っていたといわれているのが縦に結ぶクラヴァット
- 斬新な結び方だっていうんで だんだんそれが一般の人たちにも流行になっていきました
- これが今 現代でも私たちの結び方の基礎になっています
- さらにこの頃からクラヴァットという呼び方に代わりシンプルに首に結ぶ布を意味するネクタイ(neck tie)という呼び方が広まっていったと言われています
- 縦結びが主流となったネクタイですが 当時は大きな布を折りたたんで使っていたために結び目がほどけやすいという欠点がありました
- それを解決したのが1923年にニューヨークのジェシー・ラングスドルフという人物が考えたネクタイ
- それまでは1枚の生地を縦に使っていたのを斜め45度に取り…
- 大剣・小剣・中継という3つのパーツに分ける事で結びやすく ほどけにくい 現在のネクタイが誕生しました
- クラヴァットの時代から数百年
- さまざまな合理化が進んだ現代でも なぜ多くの人がネクタイを着け続けているのでしょうか?
- 出石さんいわく…
- 朝起きていいネクタイをきちんと結んで会社に行きますね?
無事に帰れるかどうかっていうのはネクタイにかかってるんですよ
というのは ネクタイをちゃんと結んでいると相手に対して失礼じゃないでしょっていう事なんですね
仕事に失敗しないで帰って来る事が出来ると
昔の戦場と同じなんですよ
だからネクタイは現代人のお守りなんですよね - ネクタイは社会のルールを守り 相手の敬う人間であるということの証なのです
- 出石さん「だかね! もっとオシャレしようよという僕は思うんですけどね」
- そんな出石さんが 毎日同じ結び方をしている あなたに…
- かっこいいネクタイの結び方 ベスト3をご紹介
- 第3位は ローズバッドノット
- その名の通り結び目がバラの蕾の形をした結び方
- 出石さん「個性的だから赤じゃなくても応用できると思いますよ 白バラだってあるわけだから」
- 第2位は ボウタイバニークロスノット
- 蝶ネクタイを忘れたときにオススメのユニークなスタイル
- 出石さん「欲張りな 結び下げのようでもあるし 蝶ネクタイのようでもあるし合体モデルですね」
- 第1位は マトリックスノット
- もう何がどうなっているのかわかりませんが…
- とにかく遊び心に溢れた結び方
- 出石さん「普段なら裏に隠れるはずの小剣まで表に出している 非常にユーモラスなネクタイ結び方ですね」
チコちゃんに叱られる!なぜネクタイをつける? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!なぜネクタイをつける?
について情報発信させていただきました。