7月17日放送のチコちゃんに叱られる!で
体操着のことをジャージというのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!体操着のことをジャージというのはなぜ?
体操着のことをジャージというのはなぜ?
答えは、ジャージー牛と同じ島で生まれたから
詳しく教えてくださるのは
布の素材やデザインに詳しい
東京・世田谷区 多摩美術大学 テキスタイルデザイン専攻 教授
高橋 正 先生(たかはし ただし)
- そもそもジャージは…
- ジャージー牛と同じジャージー島という島から生まれたと言われている編み物生地のことです。
- 本来はジャージーなんですね。
- ジャージという言葉は国語辞典にはありません。
- しかし…
- ジャージーという言葉があり「柔らかく伸縮性のある厚手のメリヤス地の布」とあります。
- メリヤス編みという編み方を英語でジャージー・ステッチ(Jersey stitch)と言います。
- わかりますか?こういう編み方をしたものがジャージーステッチです。
- 日本語では他にメリヤス編み・平編み・天竺編みとも言われます。
- このジャージーステッチで作られた生地や製品のことをジャージーっていうんですね。
- 番組D「今のは毛糸ですか?」
- 高橋先生「そうです セーターなどもジャージーステッチなんです」
- 体操着だけでなく この編みかたをした生地のことをジャージーと呼ぶんです。
- ジャージーステッチの編み方を拡大すると このような状態になっています。
- これは2本の編み棒で編まれています。
- この編み方は イギリス海峡に浮かぶ ジャージー島が発祥と言われています。
- イギリスとフランスの間にあるイギリス海峡チャンネル諸島に浮かぶ小さな島 ジャージー島。
- 濃く味わい深い ジャージー牛乳で知られる ジャージー牛の原産地です。
- ジャージー牛と同様 ジャージーステッチも この島が発祥だというのです。
- ジャージー島では 昔 漁師が牛から取った毛で防寒用のセーターを作っていたそうです。
- その時の編み方が ジャージーステッチだったと言われています。
- ですから 最初のジャージはジャージー牛で作られていたんですね。
- ジャージーステッチは…
- ジャージー島からヨーロッパに広まり 今や世界中で使われるようになりました。
- ジャージーステッチは編み物の中でも伸縮性があり耐久性もあるので…
- トレーニングウェアをジャージーステッチで作られるようになりました。
- それと主にアメリカで…
- トレーニングウェアそのものがジャージー(Jersey)と呼ばれるようになったようです。
- それが日本にも伝わり体操着のことをジャージーと呼ぶようになり…
- いつしか省略させてジャージと呼ぶようになったのではないかと思われます。
- ところでジャージではなく ジャージのような別の物がありますね。
- それが スウェットです。
- スウェットと呼ばれている物は…
- 1920年代にアメリカのベンジャミン・ラッセルが…
- フットボールをやってる息子のために 作ったのが最初と言われています。
- ベンジャミン・ラッセル(Benjamin Russell)
- 大学でフットボールの選手だったラッセルの息子は…
- ジャージーステッチの毛糸のシャツを着ていましたが汗で擦りむけ着心地が悪いと悩んでいました。
- そこで ラッセルはシャツの糸をコットンにし表面をジャージーステッチ…
- 肌が触れる裏面をパイル織りという織り方にした新しい生地 スウェット生地を作りました。
- こうして汗をよく吸い 通気性もいいシャツとズボンができあがったのです。
- スウェット生地は汗の英語であるスウェット(sweat)が そのまま名前になって…
- スウェットシャツ スウェットパンツと呼ばれています。
- スウェットの上 スウェットシャツ。
- これに似たようなシャツでトレーナーというシャツがありますよね。
- 実はですね スウェットもトレーナーも生地のことだけ見れば同じ物んなんです。
- トレーナーは和製英語で 1960年代に…
- ファッションプロデューサーの石津謙介さんが名付けたと言われています。
- 石津 謙介(いしづ けんすけ)
- 1960年代に活躍したファッションプロデューサー。
- ブレザーやボタンダウンシャツをベースにしたアイビールックの生みの親で…
- ヴァンジャケットの創業者。
- メンズファッションの神様と言われた男です。
- トレーナーというファッション用語は石津が名付け日本に広めたということで…
- 当時のことを息子さんで服飾評論家でもある石津祥介さんにうかがいました。
- 石津祥介(いしづ しょうすけ)
- 石津祥介さん曰く
- トレーナーってい名前は おやじが付けた名前で それまで本来はスウェットシャツと呼ばれていたんですね。
- 「汗シャツ」ですね。
- 「汗シャツ」じゃ ちょっとおかしいだろうというというので…
- おやじが大のボクシングファンでしてね。
- ボクシングのときは 選手を叱咤激励(しったげきれい)するトレーナーの人たちがスウェットの上下を着てたんで…
- それでそれを見て 「あっ!トレーナーって名前がいいな」っていうので 取り出したのがそのまんま あっという間に定着しちゃったんですね。
- ヴァンジャケットから発売されたトレーナーは飛ぶように売れ雑誌にも掲載されるようになり…
- トレーナーという名前は一気に全国に広まりました。
- 石津謙介が日本に広めた言葉は他にもあります。
- スタジャン
- 石津祥介さん曰く
- もともとアメリカでは アワードジャケットって名前でしたがスタジアム風景の中で一番見かけるジャンパーだったから スタジアムジャンパーの名前で呼んだわけですよね。
- TPO
- 石津祥介さん曰く
- タイム・プレイス・アンド・オーケーション
- タイム(Time・時)プレイス(Place・場所)オーケーション(Occasion・場合)ですけれども…
- 昔の日本の学生たちっていうのは 学校出るまでが詰襟しか来たことのない いつ どこで 何を着ていいか全然知らない人たちだから学校を卒業すると親が紺のスーツを初めて作ってくれるというような時代ですから…
- 一つずついつ着る服か分かるように名前を付けて作っていったというのが当時の石津健介の仕事であり役割だったんですね。
- 石津祥介さんからファッションのアドバイスをいただきました。
- ファッションはとにかく いろんなものを着てみることが大切。
- やがて自分の個性が出ますので さまざまなファッションに挑戦してみてくださいね。
チコちゃんに叱られる!体操着のことをジャージというのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!体操着のことをジャージというのはなぜ?
について情報発信させていただきました。