7月17日放送のチコちゃんに叱られる!で
ストローでジュースが飲めるのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!ストローでジュースが飲めるのはなぜ?
ストローでジュースが飲めるのはなぜ?
答えは、ジュースが大気圧で押されているから
詳しく教えてくださるのは
東京・新宿区 東京理科大学 理学部 物理学科 教授
川村 康文 先生(かわむら やすふみ)
- ストローでジュースが飲めるというのは…
- ジュースが大気圧で押されてるからなんですね。
- 番組D「吸ってるからじゃないんですか?」
- 川村先生「もちろん 吸わないと話にならないんですけど それはね あくまでキッカケなので重要なのは吸引力のほうじゃなくって大気圧の働きなんです」
- 大気圧とは…空気の重さによって生じる圧力のこと。
- 私達人間も空気に押されて圧力を受けています。
- これが ストローでジュースが飲める仕組みとどう関係しているのでしょうか?
- 大気圧はどうなってるかっていうと…
- 水面にすべて等しくなるようにかかっていてストローの中の水面にも同じ大きさの大気圧がかかっています。
- この時 ストローの中と外で水面の高さが同じなのは かかっている大気圧の大きさが同じだから。
- しかし ストローでジュースを吸うことによって このバランスは一気に崩れていきます。
- ストローでジュースを吸うということは ストローの中の空気を吸うことなんですが…
- そうするとストローの中の空気の量が少なくなって 結果 圧力は小さくなったわけです。
- これに対し ジュースの表面を押す大気圧の力は同じ大きさのまま。
- こうして生まれた大気圧の力の差によって ジュースの表面にかかる大気圧がストロー内のジュースを押し上げるという仕組みなのです。
- つまり私たちは ジュースそのものをストローで吸ってるように感じてるんですけども…
- ストローの中の空気を吸うことでストローの中の圧力の大きさを調節してジュースを飲んでるというわけなんです。
- 実は大気圧は上からだけでなく あらゆる方向からかかっています。
- みなさん こんなことをした経験はありませんか。
- この時 ジュースが落ちてこないのは 大気圧が下からジュースを押しているから。
- つまり ストロー内の気圧とジュースの重さの合計が下からかかる大気圧と ちょうど釣り合っている状態だからジュースは落ちてこないのです。
- 番組D「吸う力がすべてではないということは どれだけ長くてもストローでジュースは飲めるんじゃないですか?」
- 川村先生「う~ん そっ! やってみたらどうですか? ストローの中の空気をいかに減らすか これが重要なポイントだと思います」
- ということで あまり迷惑がかからないように…
- NHK職員がめったに使わない階段の上からストローを伸ばして1mずつ高さを変えて下にあるジュースを飲んでみることに。
- 高さがイメージしやすいように 皆さんがよく知っている物と比較しながら実験します。
- まずは高さ1m。
- 二宮金次郎像とほぼ同じ高さ。
- 金次郎 難なくクリア。
- 続いて高さ2m。
- 渋谷の駅前にあるモアイ像を真似て作ったモヤイ像とほぼ同じ高さ。
- モヤイ像もクリア。
- しかし…
- 実験でストローでジュースを吸っていたスタッフが…
- 「結構 がんばって 何度も何度も吸わないと ジュースが上がってこない感じが一気にきます」
- そうです ストローが長くなればなるほど 吸わなければならない空気の量が増えるのです。
- 続いて3mの黄金の織田信長公像(岐阜) クリア
- 4mの伊達政宗公騎馬像(宮城) クリア
- 5mのねぶた(青森)をクリア
- 続いて高さ6m
- モヤイ像のモデルとなった本場のモアイ像(チリ・イースター島)の1つと同じ高さ
- モアイ像も何とかクリア
- 続いて高さ7
- エジプト・メンフィスの遺跡にあるラムセス2世の立像と同じ高さ
- ここにきて初めてジュースが上がらなくなりました。
- しかし 1分20秒におよぶ死闘の末 ラムセス2世もクリア。
- 実験でストローでジュースを吸っていたスタッフが…
- 「諦めずに吸ったからいけたって感じです」
- 続いて高さ8m
- シンガポールのシンボル マーライオンとほぼ同じ高さ
- 今度もなかなかジュースがあがりません。
- 粘り強く吸い続けますが 途中でギブアップ!
- その後 別のスタッフが挑戦するも…
- 8mの高さからは誰も飲むことができませんでした。
- 川村先生に結果を報告。
- 番組D「8mは 誰も吸えなかったんですよ」
- 川村先生の感想は
- 「おー! そうなんですか 水の表面にかかる大気圧は1気圧ですね で この1気圧で押し上げられる高さの限界というのは 物理学的にいうと10mほどになるのです」
- 私達が地上付近にいるときに受けている空気の圧力は 1気圧です。
- 実は この1気圧という力でストロー内の水を押し上げられる高さの限界は…
- およそ10mだということがわかっています。
- どういうことかというと…
- ストロー内の空気を吸って気圧を下げることで水が上がっていきますが…
- ストロー内の空気が無くなって0気圧になると これ以上 気圧は下がりません。
- 水も これ以上は あがりません。
- この時の水の高さが およそ10mということになります。
- 川村先生「ジュースの場合はね 実は水よりちょっと重たいんですよね なので まあ 9mくらいかな~と思うんですけどね でも まあ 7~8mしか上がらなかったということは 人の疲れとか そういうこともあったんじゃないかなと思います」
- 番組D「あの~ 高さの限界を ご存じなら最初に教えていただけると…」
- 川村先生「それはね ちょっと虫がいいですね ストローで吸うだけの実験だったかもしれないけれど 自分がやっぱり汗をかいてやてみないとわからないですね まだ若いんだから トライしてみて欲しいなと思うわけです」
- 貴重なお言葉ありがとうございます。
- 国連サミットで採択されたプロジェクトSDGs(エス・ディー・ジー・ズ)は…
- 近年深刻化しているプラスチックゴミによる環境問題に取り組んでいます。
- その一環として木製のストローが開発されて 今は多くの飲食店で使われるようになってきています。
チコちゃんに叱られる!ストローでジュースが飲めるのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!ストローでジュースが飲めるのはなぜ?
について情報発信させていただきました。