2月5日放送のチコちゃんに叱られる!で
キノコにカサがあるのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!キノコにカサがあるのはなぜ?
キノコにカサがあるのはなぜ?
答えは、上昇気流を生み出すため
詳しく教えてくださるのは
たびたびキノコについて教えてくださっている
東京農業大学 地域環境科学部 教授
江口 文陽 先生(えぐち ふみお)
- キノコにカサがあるのは上昇気流を生み出すためということが1つ考えられます。
- 胞子(ほうし)を拡散するために気流に乗せて遠くに飛ばすんです。
- 胞子とはキノコにとって種のようなもの。
- 大きさはおよそ0.002mm~0.02mm。
- キノコは この胞子を放出することで増えていきます。
- では胞子はどこから放出されるのでしょうか?
- カサの裏側 そこにヒダがあって一般的にはたくさんの胞子がついています。
- キノコは胞子から発芽した菌糸が成長して増えるのですが…
- 胞子をわざわざ遠くに飛ばすのには ある理由が…
- キノコは自分の仲間をたくさん増やしたい。
- そして環境のいいとこを選んでいきたいということから遠くに飛ばしたいんです。
- 胞子を近くにしかまけないと豪雨や土砂崩れなどによって全滅していまうおそれがあります。
- そのため胞子を遠くに飛ばし さまざまな場所に生えることで…
- そのリスクを回避しているのだそうです。
- しかし遠くに飛ばしたいなら上から放出したほうがよさそうですが…
- なぜ下からなのでしょうか?
- その理由を探るためには胞子が どのように飛んでいくのか撮影する必要があるのですが…
- 胞子ってどうやって撮影したらいいですかね?
- 実は先生が協力して実際に撮影した胞子が飛ぶ映像がNHKの「アインシュタインの眼」 それを見るのが一番早いそうです。
- NHK同志とはいえ別番組の素材を使うなんてディレクターには屈辱的です。
- しかし、プライドと楽しい人生を天秤にかければ…
- 貸していただくことにしました。
- お借りした映像は2009年10月18日放送「アインシュタインの眼・森の恵みキノコ」
- さっそくお借りした映像を確認してみると…
- キノコの下で煙りのようにゆらゆらと揺れているのが胞子が出ていました。
- カサを離れた胞子は下に落ちて行かず空気中を漂っています。
- そしてカサの下から出ると舞い上がっているように見えます。
- 胞子はカサから下に向かって放出されたのち…
- 上に舞い上がることで風に乗って遠く広く飛んでいくことができるんです。
- この 胞子が下から上に舞い上がる理由は?
- 飛行機の翼を使った実験を見ればわかるそうです。
- 翼の断面に空気の流れが分かるように風を当ててみると…
- 翼の上を通過する気流は山なりになっているのに対し。
- 翼の下を通過する気流は ほぼ真っすぐ流れています。
- このとき 翼の上部にできる気流が膨らんだ部分 ここに気圧の低い部分が生まれます。
- 気圧の高いところから低いところへ働く力 これが揚力(ようりょく)です。
- この揚力によって飛行機の翼は 上に上がり飛ぶことができるのです。
- そして空気は気圧の高いところから低いところに流れるため翼の端のところでは下から上へと気流が生まれます。
- キノコのカサも この仕組みと同じだと先生はおっしゃいます。
- キノコのカサの上と下で気圧に差が生まれます。
- 上は気圧が低くて 下は気圧が高くなります。
- キノコも同じように風が当たったとき カサの下と上とでは気圧に差が生じ…
- それによって生まれた気流に乗って胞子は舞い上がり風に乗って遠くに飛んでいくというのです。
- キノコの胞子が舞い上がる理由は 地熱や地面の水分の蒸発によって生まれる…
- 上向きの空気の流れも関係しますが キノコのカサの形が上昇気流を生み出してるということも一つの要因だと考えられます。
- さらに胞子がカサの下にあるメリットがもう一つ。
- 雨から胞子を守る そして濡れさない。
- 実際 キノコに水をかけてみると…
- 確かに裏側は全く濡れていません。
- まさに カサ。
- ぬらさないで遠くに飛ばす その軽さを維持するためにカサで守ってるということになります。
- とここで先生から 驚くべき事実が…
- 皆さんが普段キノコって言ってる部分は キノコの一部分なんです。
- キノコの一部とはどういうことなのでしょうか?
- キノコは通常 菌糸の状態で 土や木の中で生存しています。
- キノコは菌糸という部分を主として地球上で生活している。
- 菌糸もキノコであるということが言えるということですね。
- その菌糸が秋になり気温が下がると種の保存のために菌糸が集まり集合体を形成します。
- この集合体がどんどん成長していくと 我々がキノコと呼んでいる形にまで成長していくのです。
- つまり 我々が普段食べているところだけでなく地中や気の中に張り巡らされたすべてをキノコというのです。
- 胞子を飛ばすためにカサを作るキノコですが その形には様々なモノがあります。
- カサの部分がいびつな形をしたノボリリュウタケや草のように糸状に垂れ下がったヤマブシタケななどは…
- 胞子を遠くに飛ばし辛らそうですが なぜこのような形になったのでしょうか?
- キノコの形と胞子を飛ばすという因果関係が…
- まだ確実には わかっていないということです。
- キノコは まだまだ たくさん研究することが残っています。
チコちゃんに叱られる!キノコにカサがあるのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!キノコにカサがあるのはなぜ?
について情報発信させていただきました。