2019年2月に休暇で訪問したフィリピンでノルウェー人の女性(24歳)が保護した子犬に噛まれて 帰国後に狂犬病に発症し2019年の5月に不幸にも亡くなられたり…
2020年5月22日に愛知県豊橋市でフィリピンから来日した人が狂犬病に発症したという報告がされています。
患者は静岡県在住で5月11日に足首に痛みを感じた後で 体の痛みや嘔吐 水を怖がるなどの症状を発症し 5月18日に医療機関に入院し 国立感染症研究所で遺伝子検査し結果 狂犬病に発症していることが確認され 現在も重症と報告されています。
2019年9月に犬に足を噛まれて 病院に行かず 2020年2月に就労のためフィリピンから来日した人だということです。
日本国内で人間が狂犬病を発症したのは2006年以来で14年ぶりのことだそうです。
5月22日に狂犬病に発症した方も残念ながら6月13日には亡くなられましたね。
国内感染は1950年代が最後で 2006年には横浜市と京都市の男性がフィリピンで犬に噛まれて感染し帰国後死亡しました。
日本ではワクチン接種の義務化により1957年以降、日本国内で狂犬病に発症した事例は無く日本国内での狂犬病は撲滅したと言われています。
しかし、世界中には狂犬病は身近にある病気のひとつです。
そんな日本でも最近、海外渡航中に犬や猫に接触して帰国後に狂犬病に発症して亡くなるという不幸な出来事が実際に起こっています。
そこで今回は、海外で犬や猫に接触時の狂犬病対処方法をご紹介させていただきます。
参考にしていただければ幸いです。
フィリピン旅行者必見!海外で野犬、野良猫に接触時の狂犬病対処法!
フィリピンに到着して街に移動して気が付くと周りに犬や猫が放し飼いであちこちで見ることがあります。
放し飼いで首輪もしていないので、飼い犬か野良犬かの区別もつきません。
空港のように整備された敷地内で見ることはありませんが、空港を一歩出たところにある公園などでも頻繁に見ることがあります。
メトロ・マニラと呼ばれるマニラ首都圏で高級地区の都市マカティ市でも例外ではありません。
日本にいるときのように、可愛いからと言って気軽に触れるだけで運が悪いと何らかの病気に感染する恐れがあります。
私が、初めてフィリピンに訪問しマカティ市に滞在する際、コーディネーターから最初に言われた内容は、外出する時の注意じこうでした。
その内容は
- 犬、猫に絶対に触らない。
- パスポート、帰りの航空券、貴重品は部屋のセーフティーBOXに入れておく。
- 財布やスマートフォンはズボンのポケットに入れて持ち歩かない。
- 財布はいくつにも分けて持ち歩く。
- 大金は持ち歩かない。
- 腕時計や宝飾品は極力外して出歩く。
- 持ち歩くバッグは肩から斜め掛けにする。
- リュックサックは基本、背中側でなくお腹側にする。
そうなんです、一番最初に言われたのは、あちらこちらにいる犬・猫に絶対に触れてはいけないという内容でした。
比較的治安のよいマカティ市でも犬・猫はどんな病気を持っているかわからないので気を付けるように注意喚起を受けました。
フィリピン旅行者必見!狂犬病とは?
狂犬病について
- 病 原 体 : 狂犬病ウイルス
- 感染対象動物: 人間を含む全ての哺乳類
- 感染経路 :
狂犬病にかかった動物(アジアでは主にイヌ)に咬まれた
部分から唾液に含まれる狂犬病ウイルスが侵入する。
通常、人間から人間に感染することはない。
感染した患者から感染が拡大することはない。- 潜伏期間 : 1~3カ月間程度
- 治療方法 : 発症後の有効な治療法はない。(ほぼ100%死亡)
- 予防方法 :
咬まれた場合は、ワクチン接種等をおこなう。
海外の狂犬病発生国で頻繁に動物に接する場合には渡航前に
狂犬病ワクチンを接種しておくことが望ましい。厚生労働省:狂犬病より参照
厚生労働省のホームページにも掲載されているように現在の医学で狂犬病に発症した場合は治療方法は無く確実に死亡します。
では、もし犬・猫に接触をしてしまったり、最悪、噛まれたりした場合の対処方法は?
1.予防接種
もっとも確実な方法として日本を出国する前に、狂犬病ワクチン接種を病院で行っておくと安心です。
日本国内では4週間間隔で2回、6~12か月後に1回の合計3回の予防接種が必要です。
接種費用ですが、15,000円くらい必要です。
渡航前に予防接種をしていても、噛まれてしまった場合は必ず、事後にワクチン接種が必要になりますので、現地の病院に行き処置をしてもらいましょう!
予防接種をしていてもむやみに動物に近づくのは自分から危険に近づくことになるので避けましょう!
2.噛まれたときは時間との勝負で直ぐ病院へ
万が一、噛まれてしまったら迅速な対応をしましょう。
- 噛まれた日時を把握しておく。
- 傷口を石けんと清潔な水で洗い流す。
- 最寄りの医療機関を調べる。
(事前に日本人デスク、英語が伝わる大きな病院を
調べておきましょう。)
狂犬病は、発症前に感染の有無を診断することができません。
必ず適切な処置を受ける必要があります。
ワクチンは合計6回の接種が必要で、これがかなり大変です。
初回 → 3日目 → 7日目 → 14日目 → 30日目 → 90日目(合計6回)
改めて、狂犬病は発症してしまうと、ほぼ100%死亡する病気ですから予防接種は必ず最後までワクチンの接種を受け続けなければなりません。
万が一、日本に帰国してしまった場合は、検疫所に相談して指示に従ってください。
3.近くにホテルがある場合
自分が宿泊していないホテルでも近くにホテルがあれば助けを求めてフロントに行き状況を説明して、病院に行くよう手配をお願いします。
フロントには日本語が話せる人がいると思いますがいない場合は
英語で
a)Help me!
b)I was bitten by a dog.
c)Please take me to the hospital.
意味は
a)助けてください。
b)犬にかまれました。
c)病院に連れてってください。
4.日本大使館に連絡
近くに日本語を理解できる人がいなかったり、ホテルが近くにない場合は日本大使館に連絡して助けをお願いする。
在フィリピン日本国大使館
所 在 地 :
2627 Roxas Blvd., Pasay City, Metro Manila, 1300, Philippines
代表電話番号 : 02-551-5710、02-551-5780
領事窓口
直通電話番号 : 02-834-7508
電話受付時間 : 08:30~17:15
邦人援護ホットライン(24時間対応)
電話番号 : 02-551-5786
※掲載した電話番号は、フィリピン国内からの電話番号です。※
国外からの場合は、「02」を「+63-2」になります。
在フィリピン日本国大使館 リンク
在フィリピン日本国大使館所在地
電話・FAX番号
窓口受付時間等の御案内(下記のリンクにアクセスしてください。)
https://www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000139.html
フィリピン旅行者必見!海外で野犬、野良猫に接触時の狂犬病対処法! まとめ
今回は、フィリピン旅行者必見!海外で野犬、野良猫に接触時の狂犬病対処法!について情報発信させていただきました。
私は、経験してませんが、マカティという経済特区の都会でも野良犬や野良猫はウロウロしてますので、くれぐれも気をつて行動されることをお勧めします。