6月11日放送のチコちゃんに叱られる!で
視聴者のこうろぎみきさん(8さい)からの質問で
時計が12時までなのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!時計が12時までなのはなぜ?
時計が12時までなのはなぜ?
答えは、シリウスのせい
詳しく教えてくださるのは
日本の時間の基準となっている兵庫・明石市立天文科学館 館長
井上 毅 先生(いのうえ たけし)
- 時計が12時までなのは シリウスという星のせいなんです。
- シリウスとはオリオン座の左下にある太陽を除けば地球から最も明るく見える恒星。
- この星のせいで時計が12時までになったとはどういうことなのでしょうか?
- そもそも時間というのは夜が12時間というところから始まったんです。
- 12時間のルーツは古代エジプトなんです。
- エジプトではナイル川が増水する時期というのがとても重要だったんです。
- このナイル川が一定の間隔で決まった時期に増水するというのを古代エジプト人は気付いてたのです。
- 紀元前3000年頃 ナイル川に沿って発展したエジプト文明。
- エジプトは乾燥地帯で雨がほとんど降らず農業に必要な水が足りませんでした。
- ナイル川が定期的に増水し水や栄養のある土を運んでくることではじめて作物を育てることができます。
- そのため古代エジプト人は増水を待ち望んでいました。
- このナイル川の増水のタイミングを知るために星の観察をしました。
- 番組D「なんで星なんですか?」
- 星は1年をかけて地球を1周します。
- 2月の南の夜空には冬の星座オリオン座が見えます。
- オリオン座は毎日少しづつ見える位置が変わり1か月後には夜空のかなり下の方に見えます。
- 3か月後の夜には姿が消え さそり座が見えるようになります。
- このように季節によって夜見える星や星座が変わり1年で元の位置に戻ってきます。
- そこで古代エジプト人は星を観察し どの星がどの位置に見えるころにナイル川の増水が起こるのかを知ろうとしたといいます。
- まず10日ごとに新たに観測できる星の中から目立つものを基準の星とします。
- 例えば 最初はオリオン座で中心の3つ並んだ星の真ん中の星。
- 10日後にはふたご座のふたごの左側の左足の星。
- というように基準の星を決めていくと36個選んだところで…
- その次には最初に選んだ星が現れました。
- このことから夜空が360日で1周することに気付いたのです。
- 番組D「36個の星って具体的には どんな星?」
- シリウスとオリオン座というのはわかっています。
- それ以外の星は どの星だったかは資料が残ってないんです。
- こちらは先生が推測した1年分36個の基準の星。
- これらの星の内…
- どの星からどの星までが夜の間に観測できるのかは季節によって変わります。
- そして古代エジプト人は ひときわ明るく見えるシリウスとナイル川が増水する時期との関係に気付きます。
- ナイル川が増水する時期は 日の出前にシリウスが昇るタイミングだと古代エジプト人は気付きました。
- これがきっかけとなって夜が12時間になりました。
- 1960年に運行開始し5年前にリニューアルし最新の技術が詰まった日本国内で最年長のプラネタリウムで4000年前のエジプトの夜空を再現して説明していただきました。
- 日が落ちて東の夜空に次々と現れる星を古代エジプト人は数えました。
- 36の基準の星を日没から次々と現れる順番に数えていくと…
- 基準の星の10番目にオリオン座が姿を現し基準の星の11番目が過ぎ基準の星12番目に非常に強い光を放つシリウスが現れました。
- 基準の星の12番目シリウスが出てきて夜明けとなりました。
- 1年の内で12番目にシリウスが出てくる この時期にナイル川が増水したのです。
- ナイル川の増水が重要だった古代エジプト人にとって夜明け前に出てくるシリウスは増水を知らせる重要な星。
- そこで この重要な日の夜を基準の星に合わせて12分割したのです。
- そして夜は12時間と考えるようになったといいます。
- その後 夜が12時間なら昼間も12時間だろうとなり1日は24時間になったのだと先生はおっしゃいます。
- つまり時計が12時までなのは 古代エジプト人にとって最も重要な時期の夜にシリウスが12番目に現れたせいだったのです。
- しかし もう1つ気になることが…
- 番組D「時計って全部一番上って12時じゃないですか?なんで一番上が12時なのはなんかあるんですか?」
- それは 数字の”0”(ゼロ)という考え方がなかったからなんです。
- 数字の”0”(ゼロ)。
- つまり 何もないという考え方はインド人が発見し3世紀~4世紀頃使われていた形跡があるといいます(※諸説あります)
- これは古代エジプト人が夜を12時間とした2300年も後のことでした。
- 今のような機械式時計は14世紀の頃にヨーロッパで生まれました。
- ところが14世紀の頃にはヨーロッパには”0”(ゼロ)という概念は伝わってませんでした。
- 本当は”0”(ゼロ)という数字の方がいいのですが”0”(ゼロ)という概念が無かったので最後の数字の12が用いられて これが時計の一番上の場所に書かれることなった。
- こんなふうに考えられます。
- 番組D「やっぱり井上館長が好きなのはシリウスですか?」
- 井上館長「いや!まぁ土星かな!」
- ちなみにチコちゃんが一番好きな星は「ペテルギウス」だそうです。
- ペテルギウスはオリオン座の左上にある星です。
- チコちゃんが好きな理由は この星は地球から何百光年も先にあるから もう燃え尽きてなくなっちゃてるかもしれないから それがはかないからだそうです。
- これはもう5歳児の考え方を超越してますね!
- チコちゃんから岡村さんに問題がありました。
- 「人はやたらと色んなものを12個ずつまとめたがるじゃない? 鉛筆も12本入りで1箱だし 12こずつが多いじゃない これも時計が12時までになったかななのかしら 岡村 どう思う? 」
- ということで来週までの宿題で「人はなぜ12個で物をまとめたがる?」
- 正解は次回のチコちゃんに叱られる!で発表されます!!
- みなさんも考えてみてくださいね!
チコちゃんに叱られる!時計が12時までなのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!時計が12時までなのはなぜ?
について情報発信させていただきました。