10月29日放送のチコちゃんに叱られる!で
スペードのエースだけ大きくて派手なのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!スペードのエースだけ大きくて派手なのはなぜ?
スペードのエースだけ大きくて派手なのはなぜ?
答えは、脱税を防ぐため
詳しく教えてくださるのは
トランプネタでは3度目の登場
大阪商業大学 アミューズメント産業研究所
高橋 浩徳 先生(たかはし ひろのり)
- スペードのエースが大きく派手になったきっかけは 18世紀のイギリスのトランプだそうです
- その頃のイギリスは度重なるフランスとの戦争でお金に困っていました
- そこで 新たな税金を考えだします
- それが トランプ税だったそうです
- アジアで誕生し14世紀ごろにヨーロッパで広まったとされるトランプ(※諸説あります)
- 18世紀のイギリス国内では トランプを使った違法なギャンブルが流行しトランプが飛ぶように売れていたそうです
- そこで国は トランプに高い税金をかければお金は入るし 違法なギャンブルも減るだろうと考えたそうです
- 税金を納めるのは トランプを販売しているメーカーだそうです
- きちんと税金を納めた証明として1セットあたり1枚のカードにスタンプが押されたそうです
- それがスペードのエースだったそうです
- トランプを作る時 1枚の大きな台紙に全てのカードを印刷します
- この時スペードが上の段に印刷されることが多く 裁断して揃えるとスペードのエースが一番上になりやすかったそうです
- この頃のスペードのエースのマークは まだ他のマークと同じ大きさ
- 余白の部分に税金を納めた証拠のスタンプが押されました
- このときかけられた税金があまりにも高かかったため脱税を企てるトランプメーカーと税金を納めてもらいたい役所との間で いたちごっこが始まったそうです
- ここで始まるのがNHKたぶんこうだったんじゃないか劇場
- タイトル「エースをねらえ!」
- 舞台は1711年頃のイギリス
- テニス漫画エースをねらえ!の主題歌を口ずさみながらご機嫌でトランプに納税証明スタンプを押していく役人
- 対して高額なトランプ税に苦々しい表情を浮かべるトランプメーカー社長
- 「Why British government! (なぜなんだ英国政府!) おかしいだろ? こんな高い税金とりやがって! 1番高いトランプの値段は4ペンスなのに税金が6ペンス これじゃトランプの売値の6割が税金じゃないか 誰がこの高いトランプを買うんだ 以上!」と不満タラタラ
- 1711年に始まったトランプ税は 当初6ペンス
- 1801年には 2シリング6ペンスにまで増税されました
- これは あえてわかりやすく現在の円の価値に換算すると
- およそ400円の税金が860円に跳ね上がったようなものです
- これでは商売上がったりだと嘆くトランプメーカー社長
- トランプメーカー社長が工場を歩いていると包みがありました
- そこには新たに印刷されたトランプが そこに1人の従業員が現れました
- 社長は 新しいトランプを作っても払える税金はないぞと告げると…
- 従業員は作業エプロンのポケットからあるものを取り出して「社長 これ納税スタンプです」と告げました
- 社長はなぜ従業員のお前がそれを持っているのかと従業員に聞きました
- すると従業員は「こんなスタンプ簡単に偽造できますよ」と
- 税金を納めていないのに納めたように見えるスタンプ
- 「おぬしも悪よのう」とトランプメーカー社長
- こうしてニセのスタンプを押した税金を納めていない違法なトランプが世の中に出回ります
- 当初のスタンプは デザインが単純なため 直ぐにマネをされてしまいました
- そこで 模様などを複雑にしてマネされにくい柄へと変わっていったそうです
- ところが新しいスタンプを作っても作っても結局マネ真似されて いたちごっこが繰り返されました
- その中で模様はどんどん複雑になり現在のスペードのエースの素となるマークを囲うスタンプも登場しますが これも偽造されてしまいます
- こうして1765年 スタンプの代わりに生まれたのが…
- 納税の証として 後からスタンプを押すのではなく すでに印刷されたスペードのエースのカード そのものが税金を納めた証明になりました
- しかも そのデザインは簡単にマネできない複雑なものだったのです
- しかしこれも決定打にはならず すぐにトランプメーカーは印刷されたカードも偽造されてしまいます
- 結局 トランプを作る側と役人との いたちごっこは続くことに
- 1828年には まるでお札の模様のような複雑なスペードのエースが登場
- さらに これだけではなく役人はとんでもない策を打ち出したのです
- 1800年代前半のイギリスは 経済が好調だったのでトランプからわざわざ高い税金を取って偽造が横行するよりは 税金を安くして 偽造をなくし確実に納税してもらう方が効率がよかったんでしょうねと高橋先生
- そして1862年になると税額はさらに引き下げられ販売会社がスペードのエースを自由に印刷できるようになりました
- このときからスペードのエースのデザインは メーカーの顔としてオリジナリティに飛んだカードへと変わっていきました
- その後 イギリスでは 1960年にトランプ税は廃止されますがスペードのエースは大きく派手なまま残り続けています
- 日本にもトランプ税がありました
- 1989年の消費税導入前までは トランプや花札 麻雀牌などに課税されるトランプ類税という間接税がありました
- 税額は1962年以降はトランプ1組あたり40円
- 納税の証明としてトランプ類税証紙証紙が貼られていました
チコちゃんに叱られる!スペードのエースだけ大きくて派手なのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!スペードのエースだけ大きくて派手なのはなぜ?について情報発信させていただきました。