8月9日放送のチコちゃんに叱られる!で
焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?
焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?
答えは、鉄が酸化するから
詳しく教えてくださるのは
麻布大学 名誉教授 日本食肉科学会 理事長
坂田 亮一 先生(さかた りょういち)
- そもそも焼く前のお肉は何で赤いんだと思いますか?
- 番組D「血の色が赤いからですか?」
- 実はあの赤は血の色ではなくミオグロビンというたんぱく質の色なんです。
- ミオグロビンとは筋肉の中にあり酸素をため込むことが出来るたんぱく質の事。
- ため込まれた酸素は筋肉の中で運動エネルギーへと変わり力強いパワーの源に。
- このミオグロビンというたんぱく質が持つ色は黒みがかった暗赤色という暗い赤色です。
- つまりお肉の赤さの正体はミオグロビンの色なんですね。
- あらっ!焼く前のお肉ってもっと鮮やかな赤色じゃありませんでしたっけ?
- スーパーで売られているお肉は もっと鮮やかな赤い色をしていますよね。
- 実はあれは空気中の酸素とミオグロビンが反応し肉の色は変化しているからなんです。
- 実は切った直後など空気に触れていないお肉の色は 鮮やかな赤色ではなく黒みがかった暗赤色をしています。
- そして このお肉が空気中の酸素と反応するとミオグロビンが変化し鮮やかな赤色になるのです。
- この赤くなったお肉を焼くことで 更に色が変化するわけですが…
- そこには 酸化という現象が大きく関わっています。
- 赤くなった肉を加熱すると先ほど変化したミオグロビンの中にある鉄分が反応しドンドンと酸化していきます。
- これにより お肉は赤色から黒みがかった茶色へと変化。
- 鉄の酸化というのは…
- 例えば自転車の鉄がサビて茶色っぽくなる現象のことです。
- お肉の場合も同様に焼くと内部の鉄分が酸化し茶色っぽい色に変化していきます。
- つまり焼くとお肉の色が変わるのは簡単に言えば鉄がサビるようなものということになるんですね。
- もちろん いわゆる金属がサビるのとは厳密には異なる反応が起きているので焼いたお肉を食べても健康にまったく問題はありません。
- むしろ このお肉に含まれる鉄分は貧血の予防に効果的などポジティブなものなんですよ。
- ちなみに この酸化という現象は 焼いたとき以外にも長時間保存した時に起こります。
- 保存していて表面が茶色っぽくなることってありますよねぇ。
- これも酸化によるものなんですよね。
- ところで肉と言っても牛肉と鶏肉とでは焼く前後の色の変化にも違いがありますよねぇ。
- この違いはミオグロビンがお肉にどの程度含まれているかによって生まれているんです。
- 筋肉に酸素を供給する機能を持つミオグロビンは より持久力が必要な動物に多く含まれています。
- なので空を飛ばないニワトリの肉はミオグロビンの量が少ないんですねぇ。
- 鶏肉はミオグロビンが少ないので焼く前も焼いた後も牛肉に比べて薄い色をしているのです。
- 同じ鶏肉同士でも空を飛ばないニワトリの肉と空を飛ぶこともある鴨の肉とでは運動量が多い鴨肉の方がミオグロビンが豊富で色が濃くなっています。
- このようなミオグロビンの酸化の性質を理解しておくことで お肉をより美味しく食べることができますよ。
- ここで坂田先生のとっておきお肉情報!
- 例えば お肉を買った時 お肉同士が重なった部分の色が黒っぽくなっていることってありませんか?
- 傷んでいると思いますよね。
- イヤイヤイア この黒い部分はお肉が傷んでいるわけではないんです。
- 肉どうし重なった部分に酸素が届かず まだミオグロビンが十分に酸素と反応していないことで赤くならず暗赤色のままなんです。
- なのでむしろこれは鮮度のいいお肉の証と言えますね。
- 他にも…
- 等級の高い高級な霜降りのお肉って美味しいけど量が食べられないですよねぇ。
- でも冷凍すると すぐ傷んじゃいそうだし?
- イヤイヤイア 実はお肉を冷凍保存する場合 等級の高いいいお肉の方が保存に向いているんです。
- 等級の高いお肉は 脂の質が高く安いお肉に比べて酸化が起きにくいので例としても味はそんなに落ちないんですよ。
- 番組D「ちなみに先生は何で お肉の研究をしようと思ったんですか?」
- 坂田先生「そうですねぇ 一番の理由は う~ん たくさんお肉が食べれるからと思ったからかなぁ まぁ一番好きなのは寿司ですけどね」
チコちゃんに叱られる!焼くとお肉の色が変わるのはなぜ? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?
について情報発信させていただきました。