1月7日放送のチコちゃんに叱られる!で
男爵いもの男爵って誰?
という質問がありました。
チコちゃんに叱られる!男爵いもの男爵って誰?
男爵いもの男爵って誰?
答えは、川田男爵
詳しく教えてくださるのは
川田男爵の資料展示施設 支配人
鍵谷 孝之 先生(かぎや たかゆき)
- 男爵いもは明治時代に北海道で農場を営んでいた川田龍吉男爵が品質改良を繰り返して作り上げたジャガイモです
- 男爵様が作ったジャガイモなので男爵いもという名前が付けられました
- 男爵とは川田男爵のこと
- その方がこちら
- 川田 龍吉 男爵(かわだ りょうきち だんしゃく)
- 男爵いもの名前の由来となった川田龍吉男爵は1856年 土佐 現在の高知県で川田家の長男として誕生
- 父親は海運業で成功し後に日本銀行総裁となり男爵の称号が与えられた川田小一郎です
- 日本の発展には海外との貿易が重要だという父親の考えもと
- 龍吉は世界一の造船技術を学ぶため21歳のときにスコットランドへ留学しました
- 帰国後 その知識を生かし船の修理などの仕事をした後…
- 現在の横浜みなとみらいに新しいドックを作るべく尽力
- 40歳のとき父が急死したため「男爵」を受け引き継ぎます
- 転機となったのは50歳のとき
- 渋沢栄一から函館ドックの立て直しを依頼され専務取締役として北海道に渡ったのです
- 北海道の七飯町に土地を買い仕事の傍ら農場を開き 自ら畑を耕しました
- アメリカやイギリスから様々な種を輸入して 当時はまだ珍しかったキャベツやレタスといった西洋野菜などの栽培をしたのですが…
- 特に力を入れていたのが じゃがいもの栽培でした
- 自分の財産をつぎ込んで熱心にじゃがいもを育てていたそうです
- その姿を見た周りの人は「どうしてあそこまで夢中になっているのか?」不思議に思っていたそうです
- なぜ男爵はじゃがいも栽培に そこまでの情熱を傾けたのか?
- 誰もわからなかった その訳は 男爵が亡くなって26年たった1977(昭和52)年に農場の倉庫から手紙の束が見つかったことで明らかになったのです
- 「いとしいリョウ 手紙をいただく度に あなたが恋しくなります」
- 「リョウへ 今夜はあなたの事ばかり考えていました 土曜日に会うのを楽しみにしています 愛を込めて ジニー」
- それは英語で綴られた89通のラブレターでした
- ここから…
- NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場 芋の国から 1883 初恋 ~男爵いも誕生物語~
- 1883年 龍吉がスコットランドへ留学して6年
- 龍吉はスコットランドのとある書店で…
- 会話は日本語に訳しています
- 龍吉「すいません 地図を探しているんですが?」
- 女性店員「どんな地図をお探しですか?」
- 龍吉「布張りの地図はあるかな?」
- 女性店員「調べてみますので お名前とご住所教えてくださる」
- 龍吉「ところで あなたのお名前は?」
- 女性店員「ジニー・イーディーです」
- この会話の数日後…
- 龍吉のもとにジニーからの手紙が届きました
- 手紙に内容は…
- 「川田様 土曜日に、あなたが布張りの地図を欲しいと思っていらっしゃるののかどうか確認するのを忘れてしまいました ご一報いただけましたら すぐ出版社へ地図を送るように連絡いたします ジニー・イーディー」
- 龍吉「こんな僕にも丁寧に対応してくれるなんて ジニーさん…ステキなひとだ」
- 龍吉は その週末 直ぐに書店を訪れます
- 龍吉「やあ!」
- ジニー「あらぁ! こんにちは!」
- 龍吉「この間は手紙ありがう! 地図の手配をお願いできるかな?」
- ジニー「はい! よろこんで」
- この時 龍吉27歳
- ジニー19歳
- 歳の離れた二人でしたが お互いに運命的なものを感じていました
- 龍吉「今度は僕から手紙を書くよ」
- ジニー「私も返事は書くわ」
- こうして二人の手紙のやり取りが始まったのです
- ジニーからの手紙…
- 「木曜の夜、あなたは私があなたを導く天使だと手紙に書いてくださいましたね 私は今 あなたが下さった財布を眺めていました いつもこれを身につけているようにしようと思います」
- 手紙のやり取りをしながら龍吉とジニーは週に2回デートを重ねていました
- 休暇には郊外に出向き2人きりの時間を過ごすこともあったといいます
- 2人が訪れたスコットランド・カードロスの畑を見て龍吉はジニーに…
- 龍吉は「これは何を作っているの?」と聞きました
- ジニーは「じゃがいもよ」と答えました
- ジニー「夏になったら一面に白い花が咲くの」
- 龍吉「また一緒に来たいものだねぇ」
- ジニー「そうですねぇ 二人で来ましょ!」
- 二人が訪れたカードロスは自然豊かで夏にはじゃがいもの花が咲き誇る場所
- 現在でも のんびり休暇を過ごすために都心に暮らす人がやって来る街です
- そんな場所で突然!
- 龍吉「結婚しよ! 一緒に日本にきてくれないか?」
- ジニーからの手紙…
- 「いとしい リョウ あなたの前のお手紙には”はい”とお答えします 私はあなたの妻として愛情のすべてを捧げられると思いますし あなたに仕えるために最善を尽くします」
- 結婚して日本で一緒に暮らす約束をし龍吉は帰国しました
- しかし帰国後にジニーから届いた手紙は一通も残っていません
- 龍吉はジニーと彼女の母親を日本へ呼ぶつもりだったのですが…
- 父親の反対を押し切ることはできなかったようです
- ジニーへの思いを封印した龍吉は 父に薦められた相手と結婚し8人の子どもをもうけ仕事に打ち込みました
- そして50歳になり北海道に渡ったのです
- 龍吉「ここが北海道かぁ! 空気が澄んでて気持ちのいいところだなぁ そうだ! ここで農場を開こう」
- 男爵は仕事の間を見つけては農場へ足を運び外国から取り寄せた野菜の中から北海道の気候や土壌にあった品種を探しました
- そんな中で ひと際よく育つものが…
- 龍吉「このイモは育ちがいいなぁ」
- 農夫「はい男爵 これが ここの土に一番合ってるみたいです もともとはスコットランドの方でも作られたイモらしいですよ」
- 龍吉「そうかぁ…スコットランドかぁ…」
- この時 男爵が思い出したのは ジニーと一緒に見た あの風景だったのかもしれません
- 海を越えてやって来た そのじゃがいもは北海道で多くの実りをもたらしました
- 当時の事を知る方のインタビューが残っていました
- それは川田農場の近くで農業をしていた迫田英彦さん
- 迫田さん「川田男爵という人が珍しいからって農家に分けてくれた それが収穫が多いもんだから われもわれもと いもを分けてむらって それで名前は 男爵からもらったから”男爵いも” ”男爵いも”といって広がったわけです」
- 実業界を引退した後も北海道で畑を耕し じゃがいもを育て続けた川田男爵は95歳でその生涯を終えました
- その間 心に秘めたジニーとの思い出を誰かに語ることは一度もありませんでした
- 今でも北海道ではスコットランドと同じじゃがいも畑の風景が広がっています
- 番組D「こういうことでしょうか?」
- 鍵谷さん「いやぁ! 素晴らしいと思いました 今となってはジニーさんが書いたラブレターから想像するしかありませんがロマンチックな話があったんだと思います」
チコちゃんに叱られる!男爵いもの男爵って誰? まとめ
今回は チコちゃんに叱られる!男爵いもの男爵って誰?
について情報発信させていただきました。